沿革


女性ロータリアン、例会初の出席

1988年1月

 RIの規定審議会が、3分の2以上の賛成を得て、女性のRC入会を認めたのは、1989年2月。この時をもって、世界のいかなる国や地域でも、ロータリアンとしての資格を備えた人なら、男女の差なく入会できるようになった。

 この画期的な決定よりほぼ1年前の1988年1月、アメリカの女性ロータリアン、アイリーナ=H.モーガン(Irena H. Morgan)さんが来日、例会で盛んな拍手に迎えられた。東京RC史上初めての経験である。モーガンさんは、予防医学の博士でカリフォルニア州グァララRCの会員。

 統計によると、1990年4月7日現在、世界の女性ロータリアンは、20,217人(30か国、239地区、4,872クラブ。「ロータリーの友」1990年6月号)日本の女性会員は、16人(同年2月19日現在)。

 最初に女性会員承認を、国際大会理事会に提案したのは、スリランカのマウントラビニアRCで、1964年のことである。しかし、これは否決された。

 ロータリー発祥の国アメリカでは、1978年、女性会員2名を認めたカリフォルニア州のデュアーテRCが、RIから除名され、翌年、訴訟を起こしている。10年の係争の末、1987年連邦最高裁は、女性の締め出しを戒める判決を下した。直ちにRI理事会は、全米RCに女性会員承認の声明を出したのである(翌年はカナダでも承認)。

 女性会員誕生の経緯は、あらゆる分野への女性進出を目ざした「国連婦人の10年」と同時代を流れ、歴史の必然性を感じさせる。