沿革


第95回RI年次大会(関西)

2004年5月

抜けるような皐月晴れのもと、第95回国際ロータリー年次大会は2004年5月23日から26日まで大阪を中心として京都・神戸などホスト4地区の関西で開催されました。

日本では1961年、1978年の東京に次いで3回目です。開会式には47000名のロータリアンが世界から集まりました。

東京ロータリーからは若井会長以下44名のメンバー、家族5名、そしてワシントンRCからクリス・テラス姉妹委員長夫妻、ガス・ギャラガー会員夫妻、スーザン・オネイル会員5名、計54名が参加しました。木村オンツー関西委員長のもと姉妹委員会、100周年記念委員会や会員各位の絶大なご協力を得て、開会式、心斎橋の船場吉兆での東京ナイト、宿泊をしたリッツ・カールトン・ホテルにおける二次会など実り多き楽しい一日となりました。

東京RCは屈強の若手メンバーが先遣隊として、大阪ドーム内の最適なスペースを確保、本隊は午後1時15分リッツ・カールトン・ホテルに集合、JTB係員の掲げる頭一つ高い特製バナーに先導されて地下鉄を乗り換え、開会式会場の大阪ドームに到着しました。心の温まる昔懐かしいジャズや童謡などのエンタテインメントの後、千玄室大会委員長が、今日のロータリーには非常に力強い精神と同朋意識があり、このロータリアン達は世界に大きく広がる苦悩や困難を癒す心と手と身体を持っている、と開会を宣言しました。続いて大田房江知事、關淳一市長、RI加盟160余カ国の色とりどりの国旗入場、日本、ナイジェリア国歌、RI歌演奏、そして元RI会長の紹介がありました。

そしてジョナサン・B・マジィアベRI会長から格調高い開会のスピーチが始まりました。マジィアベ会長は、ロータリーの奉仕は豊かに変わり行く日本の四季の様であり、巡りくる季節は新しく挑む力、努力目標、古きを脱ぎ捨て再び革新をする閃きを与えてくれます。四季から学ぶ手鏡にはロータリーの大きな教訓とあくなきチャレンジが映し出されています。ロータリアンとして今過ごしている季節を楽しみ、次に来る季節の準備をする大切さを、と説かれました。

開会式終了後、全員で心斎橋に向い、和やかにそして楽しい東京ナイトが開催されました。湯木会員のいとこで大阪ロータリー会員の船場吉兆、湯木店長による心づくしの素晴らしい特製日本酒と季節の色とりどりの薫り高いお料理に舌鼓を打ち、親睦の時を持ちました。ワシントンRCのメンバーも器用に箸を使いこなし、この特別のご縁を機に親しみの輪が広がりました。

その後、黒田会員のお取り計らいでリッツ・カールトンに場を移し、セカンド・ラウンド(二次会をこのように表現するようです)にワシントンRCのメンバーもそのまま合流しての懇親のパーティーです。伝統の一戦、巨人―阪神戦の途中経過を時折アナウンスしつつ、最終的には熱烈な阪神ファンの若井会長に敬意を表してこのシーソーゲームに巨人は敗退しました。

多くの会員の協力を頂き、東京ロータリー代表団公式行事は有意義のうちに滞りなく完了しました。

翌5月24日の第2回本会議ではクリフォード・ダクターマンRI百周年委員長から、(ウェブ・サイトにも詳細が載っていますが)百周年10のプロジェクトが紹介されました。また、元RI会長チャールズ・ケラー百年史委員長から特別に英語、日本語で製作された「奉仕の一世紀:国際ロータリー物語」の紹介があり、こちらはもう既に販売されているそうです。

そして、平和及び紛争解決の分野における国際研究のためのロータリー・センターの一つであるブラッドフォード大学平和研究学部ポール・ロジャース教授から、ロータリーの奉仕活動が貧困を克服し、保健活動を進めるなど如何にロータリーが多くの国々の戦争から受けた長期的な困難を癒す事に役立っているか、というスピーチに感銘を受けました。

この本会議の最終スピーカーはジョナサン・マジィアベRI会長です。「この国際大会は世界のリーダーたちが集まり今年は『手を貸そう』のテーマのもと奉仕について多くの事を吸収できる上に、友人を作り親睦の輪を広げ世界のロータリー家族を強固なものにする良い機会です。いよいよ来年はRI 百周年ですが過去に学び、未来を計画する大切な時期でもあります。ポリオ撲滅、会員増強、活動計画の明確化、訓練強化などを含むRIとして初めての戦略的計画を強力に推進するようにお願いします。私の妻、アデが昨年6月に逝去した際に多くの仲間が支えてくれた事に感謝をします。

その後10ヶ月間、世界巡回をしましたが、どこに行っても困った人々に手を差し伸べる活動を実践しているところを見ました。バングラデシュ、マニラに行ったときには小口貸出し制度で自らの職業を創り生き生きと働いている姿を見ました。保健教育も進められ、南アフリカではエイズに対する対策と教育、情報の分かち合い等各地で人道的な奉仕活動を視察しました。」というもので、世界中での『手を貸そう』のテーマが数多くの活動を生み効果を上げていることについて、実感のこもった素晴らしい基調講演でした。