卓話


会長就任挨拶

2026年7月1日1日(水)

会長 林 信秀君


 本日より、東京ロータリークラブの会長を務めさせていただくことになりました林信秀です。歴史と伝統ある当クラブの舵取りを担うことになり、その責任の重さを改めて感じております。まず初めに、昨年度の柏原会長、堀幹事を始めとする役員の皆様、一年間会の運営にご尽力頂き有難うございました。クラブを代表して深く御礼申し上げます。

 さて、私は2018年1月に武藤敏郎さん、根津公一さんのお二方にご推薦いただいて、当クラブに入会しました。2年前に当時の筑紫会長から会長指名を頂いた際、“入会からまだ10年に満たず、幹事経験もない私には務まりません”とお答えしたのですが、いろいろとお話を伺う中で、これまで多くの先輩方に支えられ、学ばせていただいた感謝の気持ちを胸に、微力ながらお役に立ちたいと考え、お引き受けした次第です。

 私は岐阜県高山市に生まれ、県立岐阜高校を卒業・上京し、大学卒業後、富士銀行、現在のみずほ銀行に入行しました。ニューヨークと香港での二度の海外赴任を含め、国際業務を中心に歩んでまいりました。異なる文化や価値観の中で働く経験は、私にとって大きな財産であり、人とのつながりを尊重する姿勢の基盤となっています。どんな環境においても、岐阜高校の校訓で私の座右の銘でもある「百折不撓〜何度失敗してもくじけずに立ち上がるという精神」を大切にしてきました。

 現在は、故郷への恩返しの思いから東京岐阜県人会の会長も務めております。人とのご縁に支えられてきた自分だからこそ、ロータリーの「つながり」を大切にしたいという気持ちは年々強くなっています。

 さて今年度の国際ロータリー会長、オラインカ・ハキーム・ババロラさんは、今年度方針として、“CREATE LASTING IMPACT“を提唱されています。直訳すれば、”持続可能なインパクトを生み出そう“ 意味するところは、”自分を変えられれば、クラブと地区を変えられます。地区を変えられれば、地域社会を変えられます。そして、地域社会を変えられれば、世界で、地域社会で、自分自身の中の持続可能なインパクトを生み出すことができる“ として、我々一人一人の行動変容を求めておられます。

 我々が所属する国際ロータリー第2580地区の谷一文子ガバナーは、地区ガバナーメッセージとして、「Happy Rotaryみんなのために」を提唱されています。地区の運営方針として、「会員を増やすこと特に退会防止に努めること等」を提唱されており、当クラブとしても更に地区ガバナーオフィスの連携を深めていきたいと考えます。

 さて、今年度の東京ロータリークラブの運営にあたり、私は会長方針として「公平に、誇り高く、未来に」この言葉を掲げたいと思います。 英語では、“With Fairness, With Pride, Toward the Future” です。この方針は、三つの柱として具体化していきます。 第一の柱は、「公平に」です。

 世界が混迷と不確実な時代に直面し、また生成AI等の発達により人間が人としての価値を問われている時代だからこそ、ロータリーの原点である「四つのテスト(�/深造�どうか、�△澆鵑覆妨�平か、�9グ佞藩Ь陲鮨爾瓩襪�、�い澆鵑覆里燭瓩砲覆襪�どうか)」の重要性に立ち帰り、誰にとっても参加しやすく、公平で透明性の高いクラブ運営を目指します。

 第二の柱は、「誇り高く」です。
 東京ロータリークラブの長い歴史と伝統に誇りを持ち、例会の質を高め、新入会員が自然に溶け込める温かいクラブ文化を目指します。会員同士が互いの経験を尊重し合い、学び合える場を増やし、東京ロータリーに所属することへの誇りを共有していきたいと考えています。

 第三の柱は、「未来に」です。
 伝統を守りながらも、時代の変化に合わせて新しい取り組みに挑戦し、次の100年へ向けた礎を築く一年にしたいと思います。

 ロータリーの価値は普遍的ですが、クラブ運営のあり方は時代とともに進化していく必要があります。未来を見据え、変えるべきところは勇気を持って変えていく、その姿勢を大切にしたいと考えています。

 そして、この三つの柱を実現するための具体的な行動計画として、会員の皆様のEngagementを高めるべく、例会や各委員会活動の質を高め、職業奉仕・社会奉仕の活動にも取り組んで参ります。7月22日には谷一ガバナーをお迎えし、第2回クラブ協議会を開催する予定ですが、是非、各委員長の皆様から積極的な今年度の委員会活動方針をご披露頂ければと思っております。

 ロータリー活動の根幹である奉仕活動においては、社会奉仕委員会や世界社会奉仕委員会における各種社会奉仕活動や社会奉仕援助に加えて“チャレンジ110プロジェクト”にも引き続き取組んで頂きます。今年度もいろいろと企画頂いておりますので、会員の皆様の積極的な参加をお願いいたします。

 「職業奉仕」の実践においては、ロータリーの目的・第3で ”ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること“とあります。約340人と多くの会員数と多岐にわたるバックグラウンドを持つ会員から構成される当クラブにおいては、会員一人一人が日々の職業活動において「四つのテスト」を念頭におき、この目的を実践することも「職業奉仕・社会奉仕」に繋がると考えます。

 また、ロータリー活動に積極的に取組んで頂くためにも、会員間の親睦・交流活動の充実を図って参ります。現在、当クラブでは、とんぼの会を筆頭に4つの年代別親睦会があり、加えて「空海・茶の湯を楽しむ会・ゴルフ同好会・写真同好会・坐禅会・俳句会」などの趣味の会がありますが、昨年度より「テニス同好会」が再結成されたのに加え、今年度、柏原直前会長が音頭をとって「邦楽の会」も設立される予定です。趣味の幅を広げることは、人生を豊かにすることにも繋がります。是非皆様の積極的なご参加をお待ちしています。

 加えて、誕生会など例会以外の機会で会員間の親睦・友情が深まり、お互いファーストネームで呼び合えるような関係となれば、真の意味でのクラブライフが実現できると思います。

 昨年度よりロータリー情報・クラブ研修委員会で、「ロータリーの歴史・成り立ち・基礎知識など」を学ぶロータリー雑談会が開催されています。今年も継続頂く予定ですので、新入会員以外の方も含めてご参加をお願いします。

 また柏原年度で取組んで頂いたパリロータリークラブとの双子クラブ提携についても最終進めていきたいと考えております。

 6月の台北での国際大会を利用して水野パストガバナー以下7名でパリロータリークラブの代表と具体的な提携の進め方について議論して参りました。フランスのみならずヨーロッパでも最も古い歴史と伝統を持つ同クラブとの提携について前向きに進めていきます。

 先方からは「年内に基本契約書に調印し、具体的な共同プロジェクトを推進していくためのフレームワークを作っていこう。その上で具体的な共同プロジェクトの選定と進め方について議論したい。」とのお申し出を頂いています。先方からの熱い期待もあり、是非具体的なプロジェクトに繋がる形での提携を目指してまいります。双子クラブ委員会を中心にサブコミッティを設立して先方との議論を進めていきますので、皆様のご参加をお待ちします。

 青少年交換活動ですが、今年度は当クラブにてフランスから来日され、学習院高等科に通学予定のアダム・ラムリさん男性17歳を受入れる予定です。郡委員長、ホストファミリーの皆様には大変なご負担をお願いすることになりますが、宜しくお願い致します。例会や各委員会活動にもお声掛けして、クラブ全体で受入れ体制を整えていきたいと思います。

 また、現在アナログ管理しているクラブ活動の管理業務のデジタル化プロジェクトに取り組んでいきたいと考えています。IT・ホームページ委員会を中心に調査頂いていますが、当クラブが使用している会員マスターと会員管理システムには、三つの大きな課題があることが分かりました。

 第一に、システムが28年前のもので設計書も残っておらず、改修がほぼ不可能な上にシステム会社からの保守管理がいつまで続くかも不明な状況です。この環境では、新しい仕組みを載せることができません。

 第二に、新しい出席管理システムを作っても、最終的には古いシステムに“手入力で戻す”必要があることです。現行システムは入力がすべて手作業であり、連携ができません。これでは、デジタル化しても二重入力となり、効率化にはつながりません。

 第三に、このシステムが事務局業務の“基幹”を担っていることです。例会のテーブル割り振り、出席率に応じた座席調整、帳票出力、はがき印刷など、事務局のあらゆる業務を支えています。簡単に置き換えられるものではありません。

 以上の三点から、出席管理のデジタル化等を実現するためには、まず会員マスターそのものを再構築する必要があるという方針に至りました。外部IT会社との協議、要件整理、開発、試行、修正を経て、正式導入までには約一年以上を要し、投資額もかなり大きな金額になる見込みです。現在、IT・ホームページ委員会の橋本さんが中心となって取組んで頂いています。

 しかし、当クラブの管理業務を持続可能なものにしていくためには、必要不可欠なプロジェクトです。是非、皆様のご理解を頂ければと思います。現在、事務局の業務全体について網羅的な調査を進めています。その結果を踏まえ、会員管理システムの再構築についても、別途例会にて橋本さんより、クラブとしての最適な形を皆さまにご報告し、丁寧に議論を進めてまいります。

 また、例会の際に同時通訳をお願いしていますが、派遣会社の事業取り止めもあり、当面は現在の通訳・佐々木さんに通訳業務委託をお願いしながらもAI通訳への切り替えも並行して進めて参ります。

 加えて、会計担当の後藤さんに当クラブの会計制度のあり方、すなわち一般会計、特別会計、繰越金の使い方、今回のシステム投資の様な投資案件の予算設定、将来の値上げする場合の考え方等についても整理頂いています。

 今年度も定款にも定められた重要な基準「出席率60%」を目指します。出席はロータリーの基本であり、例会に集うことが、クラブの活力を生みます。

 また、大切な会員増強として現在の会員数337名に純増2名、合計339名の会員数を目指します。当クラブは毎年20名前後の方が退会やご逝去されます。純増2名を目指す為には20名以上の新入会員の方を迎える必要があります。また会員のダイバーシティも重要なテーマです。現在当クラブでは、女性21名、外国人17名の方が在籍されています。多様性のある新しい仲間を迎え入れることは、クラブの未来をつくる大切な取り組みです。是非とも会員の皆様のご協力をお願い致します。

 最後に、今後1年間、会の運営に関して不慣れな点も多く、ご迷惑をおかけすることも多々あるかと思います。しかし、皆さまのお力添えをいただきながら、誠実に、謙虚に、そして「百折不撓」の精神で一年間務めてまいります。「公平に、誇り高く、未来に」“With Fairness, With Pride, Toward the Future”この言葉を胸に、浅野副会長、廣瀬幹事を始め、役員の皆さん、会員の皆さま、そして事務局の加藤さん、瀧澤さん、関根さんとともに歩む一年を心から楽しみにしております。


      

幹事挨拶

2026年7月1日(水)

幹事 廣瀬慶太郎君


 皆様、こんにちは。本年度、林信秀会長のもとで幹事を務めさせていただきます廣瀬慶太郎です。新年度初例会に際しまして、一言ご挨拶を申し上げます。

 まず初めに、前年度幹事として一年間、クラブ運営という重責を担われました堀一久さんに、心より敬意と感謝を申し上げます。

 私は副幹事としてそのお仕事を間近で拝見してまいりましたが、堀さんは常に会長を支えながら、会員の皆さん、事務局の皆さん、帝国ホテルスタッフの皆さん、そして来訪される多くの皆様との間を丁寧に結び、全体に目を配りながらクラブが円滑に機能するよう尽力されておりました。そのお姿は常に落ち着きと温かさに満ち、安心感をもって例会が運営されていたことに深い感銘を受けました。この一年を通じて、幹事とはクラブの歴史と文化を体現し、それを未来へと橋渡ししていく重要な役割であることを学ばせていただきました。

 また、副幹事として一年間ご一緒いただいた安藤公一さんにも深く感謝申し上げます。 本年度は白山聡一さん、山崎明裕さんのお二人に副幹事としてお力添えをいただきます。白山さんは次年度松岡会長年度の幹事という大役もお務めになります。3人で世代と経験のバランスを生かしながら、次代へとつながるクラブ運営を目指してまいります。一年間どうぞよろしくお願い申し上げます。

 私は2006年2月、故・五十嵐素一さんと父・廣瀬太郎の推薦により、この東京ロータリークラブに入会させていただきました。以来20年にわたり、多くの先輩方からロータリーの理念と実践を学ばせていただいております。五十嵐さんは2004年水野パストガバナー年度で幹事をお務めになりました。また父も1995年吉國一郎会長年度で幹事を務めました。五十嵐さんは2022年に残念ながらご逝去され、父も2024年に他界しましたが、お二人から引き継いだロータリーのご縁に感謝し、その名に恥じぬように精一杯務めて行きたいと思います。

 そして本年6月には、五十嵐素一さんのご長男である五十嵐瑛一さんが新たに入会されました。この出来事に接し、東京ロータリークラブとは単なる組織ではなく、人と人とのご縁が世代を超えて受け継がれていく、かけがえのない共同体であることを改めて実感いたしました。祖父から父へ、父から子へと受け継がれる友情と奉仕の精神。それは形の見えない財産であり、百年以上の時間をかけて磨かれてきたこのクラブの真の価値であると感じております。私たちもまた、その価値を次代へ誠実に引き継ぐ責任を担っているのだと思います。

 一昨年の夏、林会長から幹事就任のお話を頂戴した際には、本当に私で務まるのかと戸惑いもありましたが、先輩方から教わったロータリーの伝統に従って、「私でよければよろこんで」とお返事しました。そして、副幹事としての一年間を通じてクラブ運営に携わる中で、このクラブの真髄に触れる貴重な経験をさせていただきました。そして強く感じたのは、東京ロータリークラブが今日まで発展を続けてきた原動力は、「例会を中心とした友情」と「奉仕を通じた学び」に他ならないということです。この二つの柱を大切に守り、次の世代へと確実につないでいくことが、幹事としての私の使命であると考えております。

 さて、本年度、国際ロータリー会長のオラインカ・ハキーム・ババロラさんは「CREATE LASTING IMPACT(持続可能なインパクトを生み出そう)」を掲げ、第2580地区の谷一文子ガバナーは「Happy Rotary みんなのために」という方針を示されました。そして林会長は、「公平に、誇り高く、未来に」という力強いテーマを掲げておられます。この言葉には、伝統を大切に守りながらも、新しい時代へと歩みを進めていく決意と覚悟が込められているものと受け止めております。会長が進むべき方向を示し、幹事はその歩みを具体的に支える。私はその役割をしっかりと自覚し、役員・理事・委員長・事務局の皆様と心を一つにして、誠心誠意会長をお支えしてまいります。

 本年度、私が最も大切にしたいのは「例会」です。例会は、友情を育み、奉仕を学び、自らを磨く場であると同時に、多様な価値観に触れることで新たな気づきを得る貴重な場でもあります。そうした時間の積み重ねこそが、クラブの魅力を形成しているのだと思います。

 その根底にあるのが「四つのテスト」です。
 真実かどうか。
 みんなに公平か。
 好意と友情を深めるか。
 みんなのためになるかどうか。

 これらの理念は言葉として掲げるだけでは意味を持ちません。例会への参加、委員会での議論、奉仕活動への関与、そして何気ない会員同士の交流の中で実践されてこそ、初めて生きた価値となるのだと考えております。だからこそ、「行かなければならない例会」ではなく、「行きたいと思える例会」を実現していきたいと考えております。

 具体的には、林会長の方針の通り、出席率の向上と会員の皆様のエンゲージメントを高める事、すなわち会員相互の親睦とクラブへの愛着と誇りを高めるように努めて参ります。そしてクラブの制度や仕組みの整備として、出席管理のデジタル化や会員システムの見直しを進めるとともに、参加する事そのものに魅力を感じていただけるような環境づくりに力を入れてまいります。

 各委員会活動、年代別の親睦会、趣味の会、誕生日会など、さまざまな交流の機会を通じて友情の輪を広げていくことが、最終的には出席率の向上にもつながると考えております。

 前年度の家族会で、多くの会員とご家族が一つの輪になり「手に手つないで」を歌われた光景は、クラブの温かさと一体感を象徴する忘れがたい場面でした。こうした伝統を大切にしながら、さらに豊かなクラブ文化を育んでいきたいと思います。

 また、国際交流、青少年奉仕、社会奉仕など各分野の活動についても、より実りあるものとなるよう取り組んでまいります。パリロータリークラブとの双子クラブ提携へ向けた動き、海外派遣留学生の兼子彩未さん、交換留学生として来日されるアダム・ラムリさんへのサポート、そして「チャレンジ110」などの社会貢献活動は、クラブの価値そのものを体現する重要な取り組みです。会員の皆様とともに、その意義を共有しながら推進してまいりたいと考えております。

 結びになります。
 東京ロータリークラブは1920年の創立以来、106年にわたり発展を続けてまいりました。その歴史は過去の積み重ねであると同時に、今を生きる私たちが未来へと紡いでいく「現在進行形の物語」でもあります。幹事として、会員の皆様がこのクラブに所属することに誇りを感じ、例会に足を運ぶことを心から楽しみにしていただけるような一年を実現すべく、全力を尽くしてまいります。

 そして本日この場に立ちながら、私をこのクラブへ導いてくださった故・五十嵐素一さん、そして生前幹事としてこのクラブに尽くした父も、天上より温かく見守ってくれているものと信じております。そのご恩に報いるべく、誠心誠意この大役を務めてまいる所存です。

 会員の皆様、浅野副会長はじめ役員・理事・委員長・委員の皆様、事務局の皆様、そして帝国ホテルをはじめクラブ運営を支えてくださるすべての皆様のご指導とご協力を、心よりお願い申し上げます。一年間、どうぞよろしくお願い申し上げます。