卓話


イニシエーションスピーチ

9月15日(水)の例会卓話です。

秋田 芳樹 君
大盛 朗博 君

コーポレートガバナンスについて

ベリングポイント
 代表取締役社長  
秋田 芳樹 君
 第4024回例会

 数年前までそれほど省みられなかったコーポレートガバナンスが、米国で起きたエンロンの不正会計事件を機ににわかに脚光を浴びるようになりました。米国の資本主義システムの基盤を根底から崩壊させたこの事件によって、今までの監査法人頼みの制度の欠点が明らかとなり、現在、米国ではコーポレートガバナンスの強化が急速に進められています。

 中でも柱となっているのが、サーベンスオクスレー法(SOX)と呼ばれる、企業改革法の制定です。実は私どもベリングポイントというビジネスコンサルティング企業の成り立ちにも、この法律が深く関わっています。弊社は、それぞれの監査法人から分かれたKPMGコンサルティングとアンダーセンのビジネスコンサルティング部門が統合して誕生したのですが、それはSOXによって、監査法人による顧客企業へのコンサルティング業務が全面的に禁止になったからです。

 SOXでは、財務報告書などの公開情報の正確性を、企業の内部統制の強化と経営者個人に責任を持たせることで担保しています。また、調査と処罰の権限を持つPCAOB(監査法人監督機関)を設置し、社外監査人である監査法人への監督を強化しています。さらに投資家保護の観点から、財務状況などの早期開示も定められました。

 投資家重視という米国流のコーポレートガバナンスを機能させるためとはいえ、整備には大変な時間と費用がかかります。経理や決算をはじめとした全ての業務プロセスとそれらを処理する情報システムを、同時に再構築する必要があるからです。

 SOXの現在の対象は米国の上場企業だけですが、結局は日本企業も対応を迫られるはずです。というのも、対策にコストをかけた米国企業が、同じ米国市場で競争する日本企業などに対し、「アンフェア」を主張することなどが予想されるからです。

 しかし、コーポレートガバナンスの強化は法律への準拠だけが目的であると誤解してはなりません。むしろ企業格付けを上げ、経営品質を高める道具として活用できると考えるべきです。

 グローバルスタンダード遵守の中では、日本企業のコーポレートガバナンスは、グローバル経済に乗り遅れ、「失われた10年」をもたらした大きな要因の一つでした。メインバンク制崩壊後のガバナンスの不在が、収益の低い投資などの乱脈経営の横行を許したのです。コーポレートガバナンスを強化し、経営の透明化を実現しなければ、直接金融の時代における企業の成長と国際競争力の向上は望めません。

 日本でも商法の改正で、米国にならった委員会等設置会社が認められました。これは従来の監査役制度の代わりに社外取締役、指名・監査・報酬の3委員会を執行役と分離して設置し、監督機能の強化を図るものです。しかし、委員会メンバーの身分保障の確立など課題も多く、まだ日本のコーポレートガバナンスの整備は端についたばかりというのが実情でございます。

栄養価の高いアイスクリーム
                
蠅瓩い蕕コーポレーション
 取締役副社長 
大盛 朗博君
                  
 私は大学を卒業して直ぐに三菱商事に入社し、三菱商事ではずっとニッケル・合金鉄などの鉄鋼副原料を約20年間担当しました。三菱商事時代にニッケルの関係でニューカレドニアに二度トータルで5年間駐在しました。

 職業分類では乳製品加工業に分類されておりますが、乳製品に関する経験はあまり長くありません。本日は自分の勉強の意味でも乳製品・アイスクリームについてお話させて頂きます。

 世界でアイスクリームが最初に歴史上に現れるのは紀元前4世紀頃アレキサンダー大王の時代です。アレキサンダー大王はアイスクリームの前身とも言えるミルク・ハチミツ・ワインなどに氷を加えた氷菓を好んで食べたという史実が残っております。現在のクリームを含んだアイスクリームの原型は18世紀初頭にフランスでホイップクリームを凍結させたグラス・ア・ラ・シャンティーを考案してからのもので、特にフランスを中心に広まっていきました。

 アメリカで1851年に牛乳商ヤコブ・フッセル氏が大量の生クリームを処理する為に工場を建設しアイスクリームを大量に生産したのがアイスクリームの産業化の最初で、これにより上流階級のものであったアイスクリームが、一般大衆へ広がる契機となりました。

 日本におきましては、氷菓は4世紀後半仁徳天皇の時代に登場してきております。日本で最初にアイスクリームを製造・販売したのは勝海舟に私淑し渡米経験のあった町田房蔵氏です。この最初の製造・販売を記念して5月9日をアイスクリームの日としております。その後鹿鳴館に集まる上流階級にアイスクリームは広がりました。大正に入って工業生産がスタートして大衆の間にも広まり現在に至っております。

 アイスクリームにも乳固形分・乳脂肪分の量により、アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスの3種類に分別されます。アイスクリームの主な原料は牛乳と乳製品で、原料となる乳製品は、クリーム・バターなどの乳脂肪分と、牛乳から乳脂肪分と水を分離した脱脂粉乳・脱脂練乳などの無脂乳固形分とに分けられます。乳脂肪分はアイスクリームの風味や組織に大きな影響を与える重要な成分です。無脂乳固形分は蛋白質、乳糖、無機質を含んでおり、アイスクリームにミルク風味・コク・滑らかさを与えるものです。アイスクリームは攪拌しながら作りますので空気が取り込まれ、その空気が滑らかな口当たりを作り出します。

 アイスクリームは、蛋白質、脂質、カルシウムなどの栄養素を沢山含んでおり、体に必要な栄養素を手軽に摂ることができる優れた食品です。骨粗しょう症を予防するカルシウムを豊富に含み、目に良いビタミンAや肌荒れを防ぐビタミンB2の良い供給源ともなっています。甘くて乳脂肪分を含んでいる為、アイスクリームは太り易い食べ物だと思われがちですが、他のデザートや食品に比べるとカロリーははるかに少ないのです。

 その上アイスクリームは冷たいのでパンやケーキの様にパクパク食べられませんので、アイスクリームでカロリーを沢山摂取することは不可能で、寧ろダイエット食品です。栄養をバランス良く取って決して太らない理想的なデザートです。健康食品としても非常に優れた食品です。以前は上流階級のみの為のものであったアイスクリームが工業化により大衆化し、現在では万国共通のバランス栄養食品となってきております。是非アイスクリームの優れた点を見直し、違った角度で見て頂ければと思います。