卓話



接続可能な社会貢献

2021年2月24日(水)

国際奉仕理事 八木昌実君


 私が30年来取り組んできた公益財団法人Make a Wishオブジャパンは、難病と闘う3歳から18歳の子供の夢を叶えることを唯一の目的とした社会奉仕団体です。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、社会貢献の3原則は「見返りを求めない」、「社会性を持つ」、「持続継続」です。私たちロータリークラブの活動もまさにこの原則に沿って行っています。ですが、この素晴らしい活動は世の中の人々にまだ正しく知られていません。

 昨今の世界的なコロナ禍において、ホテルが休業したり老舗の料亭や旅館が廃業に追い込まれたり、コロナの影響によって私たちの生活は大きく様変わりし、以前のライフスタイルを持続継続することが難しくなっています。社会貢献についても活動を維持継続することは困難と感じています。このように変化した環境下において、改めてロータリークラブの素晴らしい社会貢献活動について、世の中の人にもっと認知してもらうことが重要だと感じました。

 30年間にわたり社会貢献活動を行ってきて本当の社会貢献とは何なのか?と自問自答するうちに、また実際に社会貢献活動に携わってみて今思う事は、「社会貢献とは、当初は誰かのために何かをすること、誰かの役に立つこと」だと思って始めましたが、実際にたくさんの夢を一つ一つ叶えるうちに、本当は我々がいろいろなことを教えてもらい、学び、感じ、成長することができているのです。

 社会貢献とは実は誰かの役に立つことではなく、多くの人からより多くのことを学び教えてもらう、そして人として成長していくことなのです。与えることより与えられることの方が何倍も大きかったように感じています。そういう意味でも、もっと多くの若い人たちにボランティア活動や社会貢献活動に参加してもらいたいと強く感じます。

 私たちロータリークラブの活動は、世界の人々を笑顔にする活動です。世界中の国から子供たちを日本に受け入れ、また日本のたくさんの子供たちを世界へ羽ばたけるよう支援したり、アフリカの子供たちの小さく大切な命を感染症から守るなど、人々を笑顔にする活動をしています。笑顔は無償で人々に幸せをもたらします。

 私の大好きな本に『インディアンの教え』という内容のものがあります。その一節にインディアンの長老の教えがあり、「理想の死に方とは、生まれたときと逆の死に方をすること。あなたが生まれた時、あなたは泣きながら、周りの人は笑顔で迎えてくれます。だから死ぬ時にあなたは笑いながら、周りの全ての人たちはあなたを泣きながら見送る人生となるよう生きなさい。」このインディアンの長老の言葉の示唆するところは、私たちはいつも周りの人たちを笑顔にし、幸せであり続けるように生きることだと思います。今まさにロータリーのメンバー、一人一人が笑顔を忘れずに周りの人々に勇気を与えられるような存在でなくてはならないのではないでしょうか。私たち、東京ロータリークラブはこれからも世界の人々に笑顔を届けましょう。

 最後に私の大好きな『微笑み』という文章を添えて終わりにさせでいただきます。
〜微笑み〜
すべての生きる物で、唯一人間だけが微笑むことができる。微笑みで失うものはないが、その価値は計り知れない。寂しさへの最良の対策であり、受け取るものを豊かにし、与える者を弱めずに誰も笑顔なしで生きられるほど裕福でも強くもない。だが誰も微笑みにより豊かになれないほど貧困でもない。微笑みは仕事では同情を生み、友情を強化し、家庭では幸せをもたらす。しかし、微笑みは買うことも、ねだることも、借りることも、盗むこともできない。それは与えられていない者に対してはなんの価値もないから。疲れきり、微笑みを与えることができない人もいる。そうした人にはあなたの微笑みをあげて下さい。なぜなら微笑みをもう与えることのできない人ほど微笑みを必要としているのだから。