卓話


最終例会会長挨拶
幹事挨拶

2009年6月24日(水)の例会の卓話です

黒川光博君
竹中康一君

最終例会会長挨拶
会長 黒川光博君

 李東建RI会長の本年度強調事項を初めて目にしたのは、昨年2月に行われたクラブ会長エレクト研修セミナー(PETS)でした。李RI会長は「Make Dreams Real夢をかたちに」というテーマを掲げ、先進国であれば避けられるはずの原因で、毎日命を落とす5才未満の子供が3万人を超える現状を改善し、子供達に夢を与えていきたい、その実現の為にここ数年RI会長が唱えてきた、保健と飢餓追放、水、識字率向上、を自分も引継ぐ、と述べられました。

 東京RCの会長エレクトとして、どこに視点を当ててどのような奉仕活動を展開していけばいいものか、と思案していた私にとって、李RI会長のメッセージは、極めてインパクトのあるものでした。世界中200以上の国と地域に存在する組織として、広い視野を持って活動を行うことこそ、ロータリークラブの使命ではないか、なかでも我が東京RCは、世界に目を向けた奉仕活動を展開していかなければいけない。

 そのようなことを考えはじめていた時、数人の方との会話から(それは植田元会長・宮崎会員達でしたが)米山記念奨学事業の意義を再認識することが出来、本年度は、世界に誇れるこの事業を率先して推進していこう、と考えるに到りました。

 10月は米山月間にあたり、毎年、米山記念奨学事業に関連したプログラムを行ってきていますが、今期は準備の時間が短かったにもかかわらず、米山委員会のご努力で現在中国で弁護士として活躍中の元米山奨学生、姫軍さんを、卓話者としてお招きすることができました。

 その後に開かれたクラブフォーラムで、これには約60名の会員参加のもと、姫軍さんと元米山奨学生・現役奨学生の計4名で「米山梅吉と米山記念奨学事業〈奨学生が得たもの活かしたもの〉」というテーマのパネルディスカッションを行いました。その中で彼らはこの事業がどれだけ自分達に大きなものを与えてくれたか、という感動的な話を聞かせてくれました。

 加えて、最大の特徴である世話クラブ・カウンセラー制度が、いかに奨学生にとって重要な存在となっているか、又、奨学生とカウンセラーとの心のつながりが、後に世話クラブに広がり、学友同士とのつながりになり、それがクラブを越えて更に大きく広がっていく、ということも認識させてくれました。

 ロータリーの友6月号に、姫軍さんが中国で本年3月、奨学生による米山学友会をついに誕生させ、初代会長としてのスピーチの中で“夢をかたちに”したという記事がありました。米山奨学生・学友の国籍で、最も多くを占める中国での設立は、長年の悲願であり、世代を越えた交流の場になるであろうことを考えると、東京RCとしても、今までにお世話をした約150名の奨学生とのコンタクトが切れないようなシステム作りが必要です。

 米山記念奨学事業は、『月に煙草一箱を節約して』というスローガンから始まり、設立以来累計で14,500人を超える奨学生(2008年4月現在)の援助をしてきたことになりますが、終戦から僅か7年後の1952年、「今後、日本の生きる道は平和しかない。それをアジアに、そして世界に理解してもらうには、一人でも多くの留学生を迎え入れ、平和を求める日本人との出会いを通じて互いに信頼関係を築くこと。それこそが、日本のロータリーに最もふさわしい国際奉仕事業ではないか」とこの事業を始められた東京RC諸先輩に、改めて敬意を表するものであります。

 フォーラム終了後、「初めて米山記念奨学事業を理解できた」「この事業の偉大さがよく分かった」とのお言葉を多くの会員から頂き、その結果、本年度は1千万円を超える寄付を頂戴出来ることになりました。

 2月の国際ロータリー創立記念例会では、当クラブの国内外会員ご夫妻に加え、ロータリー財団世界平和フェロー、米山奨学生と米山学友、国際青少年交換留学生と出身国大使ご夫妻など、約250名のご出席を頂きました。留学生と初対面の大使もおられ、和やかに会話も弾み、手に手つなぐ友好親善と国際貢献の場が創り出されました。

 当日は、1951年当クラブより日本で2人目のロータリー財団国際親善奨学生として、ジョージタウン大学に留学された、名誉会員緒方貞子さんにご講話を頂きました。「国際ロータリーと日本のロータリーが協力すれば、いろいろな悩みを持つ、新しい世界への強力なインプットが可能になります」という、緒方さんから投げられたこのボールを、東京RCとして、どのように受けとめるかは、今後の課題でもあります。

 昨年12月国連食料農業機関発表によれば、世界の飢餓人口は前年比4千万人増の9億6300万人とありました。李RI会長の“夢をかたちに”の方針にもかかわらず、深刻な状況の改善は未だみられません。東京RCとして何ができるか、緒方名誉会員とともに有意義な事業を見いだしてはいかがでしょう。

 対人地雷除去活動は、昨年9月にご逝去された当クラブ元会長の徳増元ガバナー、鈴木(和)元会長の1998年度に、東京RCで産声をあげ、アジアで最も犠牲者の多いカンボジアにおける、対人地雷除去を支援する活動として始まりました。

 このプロジェクトは設立から10年が過ぎ、1,189,178屐別36万坪)の広さの土地から地雷を除去し、来年2月を目処に終結しますが、これこそ世界に目を向けたロータリーらしい活動といえましょう。

 そしてこの延長線上として、2011〜12年の水野正人ガバナー年度に、東京RC発の新しいプロジェクトが、対人地雷除去活動のように地区公式世界奉仕活動としてスタートすることが出来たなら、それは意味のあることだと思います。

 その水野さんのガバナー後のお役目、それはRI会長ご就任、と受けとめています。東京RC挙げて、その実現の為に力強くバックアップをしていきたいものです。

 ロータリークラブと世界の関係ですが、李会長のメッセージにあるように、生きていくことだけを考えるのが精一杯の毎日を送っている人々が、世界中に存在する限り、ロータリーの奉仕活動は、常に続けていかなければいけない義務と責任があるのではないでしょうか。

 100年に一度の不況かもしれません、売り上げが昨年より落ちた、利益が上がらない、これらも重要な問題であります。しかし努力をし、ある時間を過ぎれば、それを克服していくことの出来る我々は、自分達だけの対策にあけくれ、恵まれない人々から目をそらしてしまうことが、一瞬たりともあってはならない、と私は強く思っています。

 本年4月のクラブフォーラムでは、会員増強をテーマとして取り上げましたが、途中から女性会員の入会是非についての活発な意見交換の場となりました。女性会員入会賛成派、反対派の会員による更なる深い議論がなされ、会員諸兄が充分に納得された上での方向性を導きだすことが、次のステップとなるのでしょう。

 会員増強については、いつの時代も必要不可欠と考えますが、景気後退の影響もあり、今期の初めのうちは、新入会員ご推薦のお話がまったくと言っていいほどありませんでした。その窮状を近藤会員担当理事が度々皆様に訴えてくださった結果、多数の会員から、当クラブに相応しい入会候補者の推薦を頂け下半期よりは受付ペースが大幅に上がり、次年度以降への会員増強の土台を作ることができました。

 今、この場に立ち一年間を振り返ってみますと、皆様には多大なご協力を頂き、東京RCの潜在能力の高さを、再認識させて頂いた年であったと強く感じます。先に申しました米山記念奨学事業や、国際青少年交換留学生に対して、そして会員増強のお願いをした時等々、いざという時の会員諸兄の親身になってのご協力は絶大なものでした。これは、他のどのクラブにも負けない、東京RCの大いなる財産だと思います。

 この一年、椎名副会長には本当にお助け頂きました。大先輩に失礼を顧みず副会長職をお願いしました所、即座にお聞き届け頂き、感謝にたえません。椎名副会長には、毎週ゲストの前にお座り頂き、お相手をして頂きました。ゲストの皆様は、東京RCの知性をお感じになったのではないかと思います。

 竹中幹事の完璧で真摯なお仕事振りに、この一年大いに助けられました。何事も安心してお任せしてしまいました。理事、委員長をお務め頂いた皆様、RI・地区でご活躍くださいました皆様、中塚副幹事、柏原副幹事、皆様それぞれのお役に取組まれるご姿勢に、私は東京RCの矜持と、品性の高さを感じずにはいられません。お一人お一人に衷心より御礼申し上げます。

 そして会員皆様のお顔を拝見していますと心和む思いがするのですが、そんな皆様に囲まれ、事務局の的確なサポートに支えられ、この一年間なんとか会長職を務めることができました。最後に改めまして、心からの御礼を再度申し上げ、ご挨拶とさせて頂きます。

幹 事 挨 拶
幹事 竹中康一君

 黒川会長エレクトより「ロータリーは断っちゃいけないんだけれど、」と前置きして幹事のご指名をいただいた電話は忘れられません。ロータリーの知識は薄っぺらですし、100%の出席ができるかどうか、など頭の中で不安なことばかりが駆け巡りましたが、「いや、まてよ、余り存じ上げない方からのご指名ではなく、黒川さんからだし、1年間ベテランの吉澤さんの元で学ぶこともできるし、光栄ではないか」と考え、ちょっと間が空きましたが、「お引き受けします」と答えました。
 その結果、副幹事2年、幹事1年、と3年間務めた前例を作ってしまいました。これからの幹事候補者に大変申し訳ないことをしたと思っております。
 
 この1年間は幹事というお役目を通してロータリーを学び、ロータリーについて考えることができ、このような機会を与えて下さいましたことに、感謝申し上げます。黒川会長、ご指名いただき有難うございました。
 
 しかし、何事も精通した幹事であったかというと、とんでもない、黒川会長、椎名副会長、大山会計、柏原・中塚副幹事、理事、委員長、会員、更には事務局の山田さん、関根さん、瀧澤さん他スタッフの方々のご支援、ご協力あってこそであり、この席をかりまして心より御礼を申し上げます。

 本年度がスタートしましたのが昨年の7月2日、それから1週間もたたぬ7日に、本年度のRI会長李東建氏が来日し、RI会長主催会議が開催されました。 黒川会長、会員担当理事の近藤さんと私で出席しましたところ、会議の主題は「会員増強」、朝から晩まで、会員増強、会員増強のオンパレードで、黒川会長とあっけに取られて帰ってまいりました。

 会員増強の目標は「各クラブで少なくとも10%の増を図る」というものでありましたが、30数名の純増なんて到底無理。東京RCは、会員増強とはいっても、当クラブに相応しい方を重視すべし、と思っておりました。ところが、ご逝去されたり、ご高齢で体調を悪くされたり、一身上の都合でやむなく退会をされる方が相次ぎ、一方で新会員の勧誘は世界同時不況の影響もありなかなか進まず、会員数の大幅な減少となってしまいました。

 追い討ちをかけるように、11月李会長から日本のロータリーの指導者の皆様へ、とレターが届きました。それには「会員数で世界第2位を誇る日本のロータリーがインドに追い越された事を聞き、ショックを受けている。 日本が弱体を見せると、世界のロータリーが後退する結果をもたらすので会員増強を・・・」と書かれていました。李会長の会員増強コールが身にしみた時でありました。

 近藤理事率いる会員増強委員会も積極的な活動を展開されましたが、黒川会長の発案で、若手幹事経験者による「会員増強を考える会」を立ち上げ、当クラブに相応しい人物の掘り起こしをお手伝いして頂きました。その結果、入会にまでこぎつけた人数は限られましたが来期へのお土産ができたと思っております。次年度も引き続き会員増強にご協力いただきたくお願い申し上げます。

 クラブの財政は会員数・入会者数により左右されますが、事務局のご努力により経費節減につとめた結果、目標通りの黒字決算となりました。

 昼間の例会は42回開催され、プログラム委員会の積極的な活動により、昨今、社会的に関心を集めている、教育問題に関する卓話を多く選んでいただきました。民間から公立中学校の校長になり、教育の改革を語った藤原和博さん、ことばの研究をされているNPO法人ことば村副理事長の井上逸兵さん、フィンランドの教育が高水準である背景を語ってくれましたフィンランド大使館の木村正裕さん、社会奉仕委員会担当の卓話では、親から見放された子供たちを受け入れて自立するよう教育に奮闘している青少年福祉センターの長谷場夏雄さん、青少年育成委員会担当の卓話では、教育の場としてどのような学校の設計が理想か語っていただいた建築家の工藤和美さん。

 そして、椎名副会長からは「教育の入口と出口」と題し、学校に入る前の親・家庭での関わりと責任、また同時に、卒業生を受け入れる企業、公共機関、団体等の責任について語っていただきました。その他にも政治、経済、医療、文化など、多岐にわたる卓話を楽しむことができました。

 また、10月の家族会は、世界的なピアニスト蒲野会員の奥様、花房晴美さんの素晴らしいコンサートを、そして年末家族会は植田会員率いる「ダイヤモンド・カウボーイズ」によるカントリーミュージックとダンスでにぎやかに過ごしました。植田会員の裏声の素晴らしさに感心したところで、親睦活動委員長の小林会員が自らギターを持ち、ウエスタンスタイルで美声を披露したのには多くの方々もビックリしたことと思います。黒川会長のテンガロンハットも大変お似合いでした。
  
 食事委員会では、会員からの要望を反映すべく、3回のアンケートを行いました。「味が濃すぎる」「さっぱりしすぎ」「丼物がいい」「カレーがいい」「魚の回数が多すぎる」「デザートが欲しい」等々、様々なご意見に苦慮しつつも、食事内容の見直しを行ないました。

 職業奉仕委員会が主催した「サントリー美術館」見学会へは多くの会員が参加されました。創業者の精神に基づき、事業の利益を社会に還元している同社のCSRの活動の説明を受け、美術館の運営現場を見学いたしました。タイミングよく、「ピカソ展」を開催中で、貴重な作品も鑑賞することができました。

 その他の奉仕活動につきましても、理事、委員の方々は例年通り、多くの寄付・寄贈案件を効率的に進めて頂き、また会員からも多くの募金・寄付のご協力を頂戴できましたことをご報告するとともに、改めて御礼申し上げます。 誠に有難うございました。

 米山記念奨学事業につきましては、先程黒川会長よりその熱い思いを述べられましたが、国際青少年交換事業として、今年度はタイからの留学生の受け入れを行ないました。

 先程、パスーダちゃんからの帰国の挨拶がありましたが、日本語も上達し、楽しく充実した1年を過ごしたようです。この貴重な経験を将来に活かしてくれることと期待しましょう。カウンセラーやホストファミリーをお引き受けいただいた会員とご家族、地区委員の方々に感謝申し上げます。

 以上ご報告申し上げましたとおり、各委員、会員各位のご協力により、たくさんの活動や行事を無事終えることができました。皆様のロータリーの奉仕活動に心より感謝申し上げます。

 来週から、久しぶりにそちらの席に座ります。2番テーブルはいささか飽きました。そちらでいろいろな方々と親睦を図りたいと思っておりますので宜しくお願いいたします。

 次年度の児玉会長、柏原幹事、役員、理事の皆様方にエールをお送りし感謝とお礼の挨拶とさせていただきます。有難うございました。