卓話


ロータリー奉仕活動報告
アードモアRCプロジェクトへの参加
カンボジア地雷原視察報告
2009年2月クリアランド9号

2009年5月13日(水)の例会の卓話です。

舩山龍二君
岡崎由雄君  

アードモアRCプロジェクトへの参加

世界社会奉仕委員長
舩 山 龍 二 君

 今年度世界社会奉仕委員長を務めております舩山でございます。本日は、少しお時間を頂戴して、世界社会奉仕委員会の活動の中から一つご報告させていただきます。

 連休前4月22日の例会後に、数十名の方が北の丸公園に花水木の視察に出かけられましたが、その花水木は、これからお話しするアメリカ・ペンシルバニア州、アードモアRCから1971年に寄贈されたものです。

 東京RCからはお返しに桜の苗木を贈ったのですが、一昨年の冬に、その友情の証の桜がきれいな花を咲かせているウィンウッドバレー公園を補修するので、協力をしてほしいとの依頼が届きました。そこで、昨年度委員会・理事会で協議して、1万ドルの小切手を贈りました。

 アードモアRCでは、その1万ドルで日本の桜の木を購入して、補修したウィンウッドバレー公園をはじめ、数箇所に植樹をすることにしたそうです。

 アードモアRCからは、例会と公園補修後の記念式典の様子を写した写真とビデオが届きました。まず最初は、昨年7月3日のアードモアRCの例会の様子です。東京RCから届いた小切手が披露され、大歓声でした。メンバーの記念写真です。

 アードモアRCのプロジェクトは総額22万ドルの規模で、ウィンウッドバレー公園全般の補修と、公園内の表示板、ベンチの新設、噴水など水まわりの工事、木々の造園作業などが行われました。

 公園の補修工事が完成して、昨年10月17日にロータリアン、公園関係者、連邦議員を招いて、公園内で記念式典が行われました。公園に植樹された桜、設置された点字板、セレモニーの様子は現地のテレビのニュースで報道されました。

 記念式典で、本プロジェクトの委員長である、ダグラス・クレップファーさんが、東京RCとのかかわりについて説明されていますので、引用してご紹介いたします。

 「私はダグラス・クレップファーと申しまして、アードモアRCに25年以上在籍しております。40年近く会員であった父の誘いにより1980年代に入会し、親子共々ロータリーと良き関わりを持ってきました。

 ウィンウッドバレー公園の視覚障害者と子供の為の庭園へようこそ。この公園はそもそも国際的意味合いを持つものです。

 1970年代前半に我がロータリーのメンバーであった故ジョージ・ユーリッグ氏が東京RCの例会に出席していた時に、『残念ながら1912年に米国より寄贈された花水木は枯れてしまったり、第二次世界大戦で破壊されたりと、殆ど残っていないのに、アメリカ・ワシントンDCのポートマック河岸に植樹された300本の桜は今も尚健在であるので、2国間の関係の強化のためにも、再び花水木を植樹してはどうか、以前から2国間で取り行われていて立ち切れになっている、桜と花水木の友好交換プログラムを再開すべく米国に提案しては』と持ちかけられたのでした。」
【註】週刊朝日に掲載された評論家荒垣秀雄氏の評論を受けて、当事の横河時介会長が例会で呼びかけたもの
 
 「そしてジョージは帰国すると、アードモアRCに、東京に花水木の公園を寄贈する提案をしたのでした。

 アードモアRCは、2国間の友好と親善の証として国際協力関係に貢献すべく、東京RCに300本の花水木を寄贈しました。それは、皇居北の丸公園に植樹され、毎年、東京RCの会員とその家族が4月の後半にそこにお花見に出かけ、春を楽しんでいます。

その後、1970年代後半にこちらで、視覚障害者と子供の為の庭園を造る話があることを知った東京RCは、今度は25本の桜の木を、2国間の友好関係を継続する記念に贈ってくれました。」

 「2004年には国際ロータリーの100周年祝賀記念行事が行われ、アードモアRCから、200本の新たな花水木を東京RCに寄贈しました。

 大阪で行われた国際大会に参加したアードモアRCとフィラデルフィアRCの会員数名が東京を訪れた時、北の丸公園に案内され、花水木鑑賞後、帝国ホテルで行われた記念式典に出席しました。」

 「今年2008年には、今度は東京RCがこのウィンウッドバレー公園の視覚障害者と子供の為の庭園が補修される情報を知り、アメリカへ、新たな桜の植樹として1万ドルを寄付して下さいました。ここに12本を新たに植樹し、アードモアの南に位置するノーマンディ公園に3本、ハーブフォード大学に数本、以前、息子が在籍していたルーミス小学校にも5本記念植樹し、この他、高校やリムウッド公園完成時にも、この国際親善の木の植樹を考えています。」

 「東京RCは、この国際プロジェクトについて『花の心が世界を結ぶ』と表現しています。東京RCの努力のもと、この素晴らしい親睦の贈り物をいただき、日本の方々に感謝の意を表したいと思います。そしてこの親睦活動が益々両国間の親善と敬意の強化に繋がっていくことでしょう。

 私はポール・ハリス氏が唱えた木の成長の理念に共感しております。いつの日か世界に国際平和が訪れ、全ての人々が親交を深められる日が訪れることを願っています。」

 以上がアードモアRCプロジェクト委員長クレップファーさんのメッセージです。

 このアードモアRCとは姉妹クラブとして提携しているわけではありませんが、1970年代から、40年近くの間、“桜”と“花水木”を通して穏やかな友好関係を結んでおります。まさしく『花の心が世界を結ぶ』の実践に他ありません。

 今後とも良い関係を継承してまいりたく、ここにご報告させていただきました。

カンボジア地雷原視察報告
2009年2月クリアランド9号

地区対人地雷除去に関する特別委員会
座長 岡崎 由雄 君

 2009年2月11日より15日までの5日間の日程で第9期カンボジア地雷除去支援活動視察の旅を実施してまいりました。

 東京RCで産声をあげた「カンボジア王国での対人地雷除去支援活動」は2580地区の社会奉仕活動の中で特段のプロジェクトです。

このプロジェクトについては機会あるごとにお話ししていますが『ロータリーの友・4月号』にも2580地区の活動として「ロータリープロジェクト−カンボジアの対人地雷除去 10年−」と題して2ページにわたって紹介していますので是非ご一読ください。

この活動は1999年10月に発足して以来,足かけ10年になります。2001年に,ロハール村でクリアランド第1号が完成して以降,順次に9カ所が完成しました。

 その成果をまとめて申しあげますと,除去面積は315万坪に及び,1万2千家族・5万6500人の方々が定住できました。ここに至るまでの総経費は1億3千万円。皆様の協力で得たご寄付,あるいは地区内での諸活動での浄財の結果で,あらためてお礼を申しあげます。この地域での犠牲者は,1979年の4674名をピークに,2008年2月には,年間266名に激減しました。

支援活動の一環として,毎年行っている「現地への引き渡し」は本年もクリアランド第9号の引き渡しで無事に完了しました。

 今回は東京RCのメンバー7名を含む地区内外のロータリアン24名が参加しました。

 今回訪れたクリアランド第9号地雷原は,ポルポトが率いるクメールルージュ軍がカンボジアからタイに撤退する際,クメールルージュ軍が再び入ってこないようにするために,ベトナム軍が大量の地雷を敷設した国境地帯で,事故発生率の最も高い地域です。

 2002年2月13日,タイ国境付近の地雷除去第9号地区のトローク村は最後の地雷が残っています。今回,我々はその最前線で実際の除去作業を間近に見学しました。

 地雷が除去され安全になった地域には,既に多くの難民が戻り,次々と新しい家が建てられています。まだ学校はなく,水も確保されていませんが,地雷が除去されて安心した生活ができることが何よりも納得できることだと思います。

 今回の視察では,クリアランド第1号のロハール村がこの10年間でどう変わったかを確かめようと,2月14日に現地に行きました。

 10年前は,村には地雷がいっぱいあって多くの村民や家畜が犠牲になりました。貧しくて貨幣経済は成立せず物々交換で生活していました。掘っ立て小屋のような学校がぽつんと一軒あったことが印象的でした。

10年経ったロハール村は大きく変貌していました。学校は立派な校舎になり,そこで学ぶ子供たちは地雷を知識としてしか知りません。そのくらい村は安全になっていました。勿論この10年間,事故ゼロです。

10年前に訪れた時の村長さんのご長男が今の村長です。当時のことを振り返って「地雷のため畑も作れない。私の家にも,他の家の周りにも,たくさんの地雷が埋まっていました。現在は全く変わりました。森を切り開いて広い畑が作れるようになりました。収穫が上がったので収穫物は牛車ではなくトラクターで運びます。水が少ない所にも援助によって貯水池や井戸ができました。子供たちは全員学校に通っています。地雷の恐怖は全くなくなりました」と話してくれました。

地雷で左足首から先を失った中年の男性は「地雷がなくなって本当に感謝している」と元気に話してくれました。

若い夫婦に「収入はどのくらいか」と聞いてみました。「年収は90万リエル
(27,000円)だが,地雷がないのでまともな生活ができる」と笑顔で答えてくれました。

10年前,1500mしかなかった村の中央道路は,3000mに伸びました。人口も,150家族(800人)から220家族(1200人)に増えていました。

早朝の学校では,支援物資と,学校の畑で子供たちが育てた野菜を利用した給食が行われていました。夜は毎晩,村外れの露天で映画が上映され多くの人たちが楽しんでいました。料金は1,000リエル(30円)です。

 電気も水道もありませんが,村民には笑顔が戻り平和で健康な生活が営まれていました。

 この10年を振り返って,一口に言えば「継続は力なり」です。この活動に理解を得るまでの苦労の多かったことを思い,改めて奉仕とは何かを考えますと,『そこに困っている人がいるから手を差し伸べる』ことがロータリー活動10年の証として実ったのだと思います。

2010年2月5日のプロジェクトの完遂記念式典では,カンボジアの政府関係者,日本の在外高官もお招きして,現地の関係者も含めて盛大なレセプションを企画しております。努力の結果を象徴して,等身大の作業員の像にロータリーの銘板をつけたモニュメントを設ける計画も進められております。まだ参加数に余裕がありますので,参加申し込みをいただけることを期待しております。