卓話


日本を美容大国へ

2015年10月28日(水)

一般社団法人国際文化協会
会長 下村朱美氏


 私は、美と健康、そして癒しを提供するエステティック業を生業としています。33年前、「いくつになっても恋人にしたくなるような女性をつくりたい」とエステティック ミスパリを創りました。そして、お客様からの「うちの主人も痩せさせて」「息子がニキビがひどくて学校に行きたくないと言っている」といった声に応えようと、29年前に男のエステ ダンディハウスを創りました。以前アメリカ留学から帰国した時に日本の男性のスーツ姿が貧相で悲しくなったことを思い出し、「日本にいい男をつくろう」とこの名前にしました。

 このようなサロンを現在、国内で151店舗展開しています。2009年から海外進出を始め、香港、上海、シンガポール、台湾に10店舗経営しています。さらに、技術者の教育が一番大切だと思い、美容とエステの専門学校を5校経営し、お客様が安心して身体と心をまかせられるビューティシャンを養成しています。

 「日本を美容大国へ」は、私の夢です。日本は今、観光立国を目指し官民ともに頑張っており、今年は海外からの観光客が1900万人になるとも言われています。日本人もとても旅行が好きな民族です。海外でおいしいものを食べて美しくなるためにスパに行く、これが女性の旅の醍醐味です。

 私は、世界一の長寿国の日本には健康長寿の秘訣があると思っています。そして、年齢を重ねてもなお美しい日本女性の中に「美しさの秘訣」が。日本女性は世界中の男性から「美しい」と言ってもらえます。年齢を重ねても美しいのです。日本の化粧品が高品質で肌も美しいこともありますが、日本女性にはたしなみや教養があり、60代、70代になっても素敵だと思わせる美しさを持っていることは自慢すべきところだと思います。さらに、武道や禅の精神、茶道、華道の中には、心の浄化と安定を促す「癒しの秘訣」があると信じています。長寿、美しさ、癒し、これらの秘訣を全て詰めたメイド・イン・ジャパンのスパを創りたいと15年前から試行錯誤を続けてきました。

 そして、この秋銀座に落成となりました、グループのヘッドオフィスに「和スパ」と名付けたスパを設けました。香を焚き、おいしい抹茶と和菓子で、国内外のお客様をお迎えします。技術は日本が自慢できるものを揃えました。瀬戸内海の塩のマッサージ、世界遺産の醍醐寺で健康長寿の祈祷をしてもらった京都長岡の竹で行うマッサージ、金沢の金箔を使ったフェイシャルトリートメント、伊豆大島の椿油、北海道のクマザサなど、日本中から体、肌、心にいいものを集め、銀座の真ん中で施術しながら、日本各地の自慢話をしたいのです。お客様の心も体も健康に美しくなっていただく。それが地方創生の一助となればこれほどうれしいことはありません。

 そして、世界中の人達に、日本の洗練された高品質の「和スパ」を受けたいと言っていただけるようになればいいなと思っています。この技術は、NPO法人を通じて日本中のスパに伝えていきます。このような仕事を、一生懸命、真面目に続けています。

 音楽、絵、風景をはじめ「すべての美しさは人を幸せにする」と信じ、私が取り組んでいる国際文化協会の活動についてお話しします。

 私は2007年からミス・インターナショナル世界大会の審査員を務めています。そして縁あって、2013年に国際文化協会会長を引き受けました。協会の目的は、「国際交流と親善、各国間の相互理解による世界平和の実現」で、活動の一つがミス・インターナショナル世界大会です。これは、ビューティとインテリジェンスとエレガンスを持ち合わせた世界一の美女を決める大会です。ファイナルまでの3週間余り、世界中から集まった女性達が共同生活をしながら、言葉や文化の壁を乗り越え、相互理解を深め、友情を育みます。それが一番の目的です。今年来日したミス達は最年少が18歳、上が25歳で、ほとんどが大学生です。彼女達には、女性の社会進出についてのフォーラム、慈善活動、日本の観光地を訪れ日本の文化に触れるなど様々なプログラムが用意されています。先日は、観光庁長官よりVisit Japan観光特使の認定をいただいたほか、箱根町からの依頼で箱根にも行きました。日本が元気になるお手伝いはどんなことでもしたいと思っています。

 世界には3大ビューティ・ページェントがあり、ミス・ユニバースはアメリカが、ミス・ワールドはイギリスが開催権を持っています。ミス・インターナショナルは1960年にアメリカのカリフォルニアで始まった大会で、1968年に日本が開催権を譲り受けました。

 1970年の大阪世界万国博覧会の際に世界中から沢山のお客様に来てもらうために、1968年に国際文化協会が外務省管轄の社団法人として設立されました。ミス・インターナショナルは、1970年の大阪万博、75年の沖縄国際海洋博覧会、85年のつくば国際科学技術博覧会、90年の国際花と緑の博覧会のメインイベントとして行われてきました。今年は外務省、文科省、経産省、観光庁から後援をいただいています。

 出場者の多くは、国際親善と社会貢献に深く関心を持ち、知性と教養にあふれた女性です。今までの出場者は政治家、外交官、ニュースキャスター、実業家、医師など国を代表する素晴らしい女性に成長しています。若い多感な時期に海外に出て、各国の素晴らしい方々に会い、様々な経験をすることが刺激となり、視野を広げ、自らの可能性を高める意識が芽生えてくるのではないかと思っています。

 この大会はバブルの崩壊以後スポンサーがつきにくく、日本開催ができずマカオ、北京、成都などで行われていました。大会は日本の宝なのにもったいない、日本で開催したいとずっと思っていました。ミス達に日本の美しい観光地を見て世界中に情報を発信してほしい、日本の文化に触れて日本を理解してほしい。2013年に国際文化協会会長を引き受けた後に東京オリンピック・パラリンピック開催が決まったことがうれしく、「2020年までは大会を日本で開催しよう」と決めて、続けています。ミス達が日本から帰る時に一番印象に残っていることを聞くと、「日本人が素晴らしい」といつも言います。日本人というのは、人に喜んでもらってうれしいと思える、世界からすれば特別な国民なのかもしれません。

 今年は71の国と地域からミス達が来日し、様々な活動をしています。11月5日、品川のグランドプリンスホテル新高輪の飛天の間でファイナルを開催し、世界一の美女が決定します。3時間半ほどの内容で、第一部では自国の民族衣装をつけて登場します。第二部は水着姿です。彼女達はアスリートの身体です。いやらしさのかけらもないほど鍛えられた身体の美しさを審査します。第三部はロングドレスです。化粧も違い、今日の10倍も美しくなります。国際親善だと思って晴れの舞台を応援していただきたいと思います。

 ミス達には色々な地域を訪れて、美しい自然や街並み、歴史や特産品を知り、人々と触れ合い、日本の大ファンになってもらいたいと思っています。毎年約70か国の代表が来ますので、毎年その人数のファンを増やせることになります。私は2009年に初めて海外進出した時、誰も知っている人がなく不安で仕方がありませんでした。そんな時にミス・インターナショナルと出会いました。日本の中小企業の社長達が勇気を持って世界に出た時に、各国に日本を知っているミス達がいて「日本が大好き」と応援してくれたら、どんなに励みになるだろうと思ったのです。

 ミス達に日本を好きになってもらえるように一生懸命おもてなしをしています。伝統ある東京ロータリークラブもミス達を歓迎して下さり、心から感謝を申し上げます。どうぞ皆様、11月5日、世界一が誰に決まるか、観に来ていただきたいと思います。


     ※2015年10月28日(水)の卓話をクラブ会報委員が纏めたものです。