卓話


会長就任挨拶

2020年7月1日(水)

会長 濱口道雄君


 本年度の会長を仰せつかりました濱口道雄です。

 4か月間お休みをした例会を本日再開するにあたりまして、どういう内容にするか竹中前年度会長や林前年度幹事といろいろご相談を致しました。結局本日は前年度の最終の日であるとともに新年度が始まって最初の例会でもある、ということで、本日は通常であれば先週の最終例会で行う行事と新年度の最初の例会で行う行事を一緒にやってしまおう、という変則的な例会になりました。とは申しましても、時間の制約があり、竹中前会長の最後のご挨拶の時間が大変短くなってしまい、申し訳なく思っております。また林幹事には週報でのご挨拶のみになってしまったことをお詫び申し上げます。

 さて新会長の冒頭のあいさつの恒例に従いまして、少しだけ私のクラブ歴について自己紹介をさせていただきますと、私が東京RCに入会したのは1976年でありますので、クラブ歴だけは極めて長くなってしまい、私よりも古くから在籍しておられる方はもう十数人しかおられません。この間、第74代徳増会長のときの幹事、徳増さんが地区ガバナーになられたときの地区副幹事、当クラブのクラブ奉仕理事、職業奉仕理事、会員担当理事、国際奉仕理事、SAAなどのお役をやらせていただき、徒(いたずら)に馬齢を重ねた感がございますが、この度、東京ロータリークラブ創立百周年という大事な年度の会長をお引き受けすることになりました。当クラブには日本の各界を代表する方々が大勢おられますので、このような記念すべき年度の会長はそういう方々の中から選ばれるべきである、と私はかねがね思っておりましたが、思いがけなくご推薦を頂きましたので、僭越ながら私の長いロータリー生活の最後のご奉公と思って、浅学菲(せんがくひ)才(さい)の身を顧みずお引き受けした次第でございます。

 日本でオリンピック東京大会が開催される輝かしい年に我がクラブも100周年を迎える予定でありましたが、新型コロナウイルスのパンデミックによって東京オリンピックも延期となり、ロータリー活動も大きな制約を受け、例会の開催もままならない事態となりました。太平洋戦争の最中でさえ水曜会と名を改めて例会開催を続けたという東京ロータリークラブであります。しかしコロナウイルスには勝てず、4か月も例会をお休みすることになりました。ロータリー百年史を目下編纂中でありますが、百年の歴史においても特筆すべき出来事であると思います。

 しかし影響を受けたのは例会だけではありません。クラブの運営を司る理事会も開催が出来ておりませんでした。しかし年度末に近づくにあたって次の年度の活動を計画するための理事会の開催が必要となります。というわけで6月10日の竹中年度の最後の理事会は新旧の理事役員が一堂に会する引継ぎの理事会であり、大変重要な理事会でありますが、新旧理事役員をインターネットで結んだZOOMを利用しての初のWEB理事会となりました。 とは申しましても私自身、ついこの間までZOOMなんて聞いたことも見たこともない人間で、お若い林前幹事と浅川現幹事が協議してZOOMで理事会をやりましょう、という結論になって、いささか驚きました。私は失礼でありますが、理事会メンバーがWEB会議で一堂に会するほどみんながみんなリテラシーが高いわけではないだろう、と自分のことも考えながら心配をしたのでありますが、実際に開催してみますと、むしろリアルの会議よりも出席率が高いのではないか、と思うほど出席率も良く、何のトラブルもなくつつがなく会議が進行し、まさに「案ずるより産むが易し」でありました。

 ともかく私は人間がクラシックでありますので、ZOOMの理事会で30人ほどの新旧の理事役員の方々が映っているパソコンの画面をみて、ちょっと感激をしました。しばらく皆さんとお会いしない間にこれは大変な進歩だ、と思ったわけであります。コロナ前であったならば、理事会をWEBでやるなどというのは夢にも考えなかったことで、これも偏(ひとえ)にコロナのせいではありますが、少し大げさかもしれませんが、世の中はこういう風に非連続的に大きく変化するときがあるのだ、とあらためて認識をした次第であります。

 今、コロナが終息したならばその後はどういう社会が到来するのか、どういう変化が起きて、その変化に人や企業がどう対応していくのか、といった議論が盛んに行われています。これはしかしロータリーについてもいえることでありまして、コロナ後のロータリー活動はどうなるのか、どうあるべきか、ということについても当然今後色々な議論が巻き起こるのは必定であろうと私は考えております。RIも当然のことでありますが、更に新しいロータリーの姿を提案してくるのではないかと思っています。実際、これはコロナの前のことでありましたが、今年度のRI会長はホルガー・クナークさんといい、ドイツの方ですが、今年の1月20日にアメリカのサンディエゴで行われた国際協議会でこう云っておられます。「多くの若者にとって一緒に座って食事をすることは一番良い例会の方法ではありません。この方法で100年以上例会を開いてきたからと言って、それが唯一の方法ではありません。家内が所属するクラブは地元のEクラブですが、週一回オンラインで例会を行い、スマホのアプリで連絡をとりあい、顔を合わせるのは月一回です」と。

 実際、日本でもすでに11のEクラブが存在するようですが、これは週一回の例会は基本的にすべてオンラインで行い、ホームページ上でお互いのコミュニケーションを取ります。RIがそういうクラブを認めるのはいささか時期尚早でないか、と私は正直なところ批判的にみておりましたが、おそらくコロナ後のニューノーマルにおきましては格段に多くのロータリアンがEクラブに対して理解をしめすようになるのではないかと思います。勿論Eクラブのようなロータリーならば自分は全く興味がない、とおっしゃる方が圧倒的多数で、実際に伝統的クラブは従来と変わらない姿で活動を続けるはずであります。しかし確実なことは、もはやEクラブのようなクラブはロータリーの本来の姿ではない、と一蹴することは出来ない時代に入った、ということであり、RIもますます多様性の時代に入っていくと思います。

 とは申しましても伝統ある東京ロータリークラブが一朝一夕に変われるものでもありませんし、変わることが目的になってもいけません。ただ、巷間(こうかん)言われておりますような新型コロナ流行の第二波、第三波があったときに、これまでと同じようにただ例会を休会するだけではなく、何か新しい試みがあってもいいのかもしれません。この点は会員皆様と今後一緒に考えていきたいと思っております。

 例会の休会が予想以上に長く続きまして、私の場合、普段は例会の出席は若干の義務感をともなうのですが、出席しようにも出席できない状態になりますと人間勝手なもので例会が恋しくなり、早く例会が再開されて会員仲間にお会いしたいと思うようになりました。実際今回のような巣ごもりを長期間強いられると誰しも人恋しくなり、人と人の交わりが人間の生活にとって必須なものであることを改めて自覚するようになります。

 RIも人と人とのつながりを築くうえで少なからず貢献してきたからこそ今日のRIの発展があったのだ、と云うこともできると思います。そういうことで本年度のクラブテーマを「つながりを実感する」ということに致しました。何かロータリーのいろいろな行事や活動に会員の皆さんが参加されたときに、同じロータリアンどうしのつながりをしみじみと実感できるような機会があれば、会員の皆さんのロータリーのマインドシェアと申しますか、会員の皆さんの心の中に占めるロータリーのシェアがそれだけ大きくなると思います。

 またそのようなつながりを実感できる機会を提供することが我々執行部の役目ではないかと思っております。特に本年度は東京ロータリー百周年の大きな行事が控えています。コロナのために内外からのお客様を大勢ご招待するという当初の構想は実現困難になり、内輪の行事にしなければならないようでありまして、これについては来る7月15日の例会で前年度百周年担当理事の黒田さんと前年度百周年実行委員長の近浪さんから別途詳しい説明が予定されていますが、それでもこの百周年の行事が会員の皆さんにとってロータリアン同士のつながりをとりわけ実感できる良い機会になれば大変幸いであると考えております。

 真にふつつかな会長でありますが、どうぞこれから一年間よろしくお願い申し上げます。


幹事挨拶

2020年7月1日(水)

幹事 浅川誠一郎君


 今年度、濱口会長のもとで幹事を務めさせていただきます浅川誠一郎でございます。

 まず初めに、前年度の幹事としてご活躍されました林克昌さん、副幹事をご一緒した白山聡一さんに深く感謝申し上げたく存じます。休会が続いた後期においては、クラブ運営につき数々の前例のない対応が求められ、大変な状況であったにも関わらず、いつもの笑顔でご尽力された林さんには多くを学ばせて頂きました。また、白山さんには例会場において誠に細やかなご支援を頂きました。お二人にはこの場をお借りして心より感謝申し上げたく存じます。

 今年度は、國分晃さんと短凖跳鯒遒気鵑防幹事としてサポート頂くことになっており、國分さんには、次年度の幹事もお引き受け頂く事になっております。副幹事のお二人と役員の方々とで濱口会長をご支援し、困難な状況下においても当クラブの記念すべき100周年を良い年度にできるように精一杯努める所存でございます。何卒、ご支援のほど宜しくお願い申し上げます。

 小生は柏原孫左衛門さんのお父上と岡崎由雄さんのご紹介で13年前の2007年に入会させて頂きました。柏原さんのお父上は既にご逝去されておりますが、お二人とも当クラブの発展に多大な貢献をされてきた重鎮であり、小生の目標とするロータリアンであります。 30代で入会した小生にとって当初の例会は緊張の連続で、美味しいはずの帝国ホテルの食事も喉を通らない程でした。ですが、「知人から友人へ」というロータリークラブの親睦スローガンにあるように例会や国内外のクラブ活動を通して年齢や職業の垣根を超えた「友人」が増えるに伴い、クラブライフを心の底から楽しむ事ができるようになりました。同時に多忙な日常において、あまり深く考えることのなかった「奉仕」や「社会貢献」について、その重要性や活動を通して得られる喜びを実感する貴重な機会ともなっております。

 入会以降13年が経過したとは言え、まだ51歳の若輩者でございます。100周年目の幹事をという大役を仰せつかるにあたり、これまでのご恩を少しでもお返しできるよう努めて参りたいと思いますので、引き続き皆様の心温かいご支援を賜りたくお願い申し上げます。

 濱口会長が掲げられた今年度のテーマは、「つながりを実感する」です。当クラブのメンバーが長きに渡って大切にしてきた会員同士や社会との「つながり」を、まさに今年度は実感頂けるよう幹事としてご支援させて頂こうと思っています。新型コロナウイルスの影響で例会や様々な親睦活動が思うようにできない今だからこそ、忘れてはいけない大切なテーマだと思います。

 100周年のスローガン「原点に立つと未来が見えるParticipate!」もまた、先行き不透明な今日の状況下で、とても重要な意味を持っていると思います。東京都からの自粛要請も「ステップ3」へと基準が下げられ、経済活動も徐々に回復し始めておりますが、例会やクラブ行事の開催には引き続き慎重な対応が必要であり、ご参加を躊躇される会員もいらっしゃると思います。しかし、東京ロータリークラブは100年という長い歴史の中で戦争などの困難な状況下でも柔軟に対応し、親睦と奉仕という志を忘れることなく引き継がれてきたそうです。今年度は、こういった状況下において、会員の安全を最優先で考慮し、できる限りの感染防止策を講じて例会の開催やクラブ活動の運営に務めたいと考えております。マスク着用やソーシャルディスタンスを考慮した席次など、不自由やご不便を感じられる事もあるかもしれませんが、何卒ご了承の上、例会に足を運び、つながりを実感していただきたく存じます。また、オンライン会議や会員専用ホームページなどIT技術も活用しながらクラブ運営はもちろん新しい「つながり」の形も模索し、柔軟に対応していきたいと考えております。

 米山梅吉さんや福島喜三次さんに始まる当クラブの100年のつながりを更に広げるために会員増強にも是非ご協力お願い申し上げます。当クラブがコロナショックを理由に衰退してしまうのではなく、100周年を皮切りに更なる繁栄と発展を遂げる為には、現会員の皆様のご協力が今こそ重要であるという事を是非ともご理解頂き、ご支援賜れますようお願い申し上げます。

 また、米山奨学金プログラムはもちろん、東京麹町RCから世界に広まったポリオ撲滅プログラムなどロータリークラブが取り組んできた数々の素晴らしい奉仕事業にも引き続きご協力頂けますようお願い申し上げます。

 今年度の年間行事につきましては、例会同様、安全確保のための制限が課せられますが、可能な限り開催ができるよう努めて参りたいと考えております。長年にわたり準備をして参りました100周年の記念例会も、国内外のゲストをお招きしての盛大な祝賀会とは生憎なりませんが、規模を縮小しての10月開催を目指しております。

 また、11月のIM、来年4月の地区大会(2月から変更)、そして、6月に台北で開催予定の国際大会につきましても、従来とは違った形での開催となると思われますが、大勢の会員にご参加頂きたく存じます。もし出席が叶わない場合でもご登録によるご支援を是非ともお願い申し上げます。

 お誕生会、炉辺会、及び家族会・夜間例会などのクラブ内の行事につきましても、同様に会場における可能な限りの安全対策を施し、開催の検討をしていきたいと思っています。ラウンドテーブル、ゴルフ同好会、茶の湯を楽しむ会、観桜会“空海”、写真同好会、囲碁同好会、音楽を楽しむ集い等の趣味の会においては、お世話役のご判断で「密」とならない形での開催をご検討頂きたいと思います。

 このように今年度はすべての活動において、不便に感じられることやご迷惑をお掛けしてしまうこともあるかもしれませんが、皆さまの100周年にかける熱い思いと日本最古にして最大の東京ロータリークラブの100年の伝統に恥じる事のない素晴らしい年度に出来るように精一杯お役目を果たす所存でございます。皆様のご寛容なご支援を心よりお願い申し上げます。

 最後に事務局、帝国ホテル、関係スタッフの皆さん、一年間お世話になります。記念すべき当クラブの100周年の年をコロナに負けない素晴らしい一年にしたいと思います。ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。

 以上、簡単ではございますが、年度はじめの挨拶とさせて頂きます。一年間、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 ご清聴ありがとうございました。