卓話


会場監督(S.A.A)について

2021年9月29日(水)

会場監督 尾関竜太郎君


 東京ロータリークラブの例会場に来て、まず眼に入るのがS.A.Aと記されたピンクの襷をかけた数人の会員です。日本語では会場監督と言われておりますが、ロータリークラブではS.A.Aと呼んだ方が馴染みがあると思います。ところが、このS.A.Aという名称がどこから来たのか、ということについて案外知らない会員の方もおり、またあまりに身近なためか無頓着に使って、その意味を確かめない方も多いかと思います。本年度東京ロータリークラブの会場監督を務めるにあたり、私自身も過去にはS.A.Aの名称の意味を理解もせずに使っておりました。

 S.A.Aとは、Sergent at Armsの頭文字をとったものであり、直訳すれば「武装した護衛官」という意味となりますが、その起源は中世英国の封建君主が、身辺護衛のために任命した武装士官にはじまると言われております。当時はKnightに準ずる処遇を受けていたとのことですが、その後に議会制度がはじまり、議員の命令を執行し秩序を維持する役人のことを呼ぶ名称となり、さらには米国でも上下両院の立法機関で、同様の役目を果たす人をS.A.Aと呼ぶことになったそうです。このS.A.Aという名称が、今度はそのままロータリークラブに導入されて、例会場の設営や秩序維持にあたるための重要な存在となり、ロータリークラブ内での地位が確立されるようになったと言われております。

 東京ロータリークラブでは、本年度は10名のS.A.Aが協力しあい、歴史と伝統ある東京ロータリークラブの例会がつつがなく行われるよう、秩序正しい品位のある例会の開催を目指して、例会の諸環境を整えるとともに、クラブ運営の品位や会場の雰囲気を損なうような出来事を防止するよう努めることを心がけております。

 S.A.Aは、国内ビジターの受付を担当する親睦活動委員会や、海外ビジターの受付を担当する国際奉仕委員会と同様に他の会員より早く例会場に来て、例会の開会に先立ち、会場の設営が万全であるかを事前に確認し、例会場に部外者が立ち入ることがないよう来場者等を確認して、現在は新型コロナウイルス感染防止の観点から来場者の検温を実施しております。ジャケット・ネクタイ・ロータリーバッチの着用を失念された会員の方には、貸出し用で対応する等、会員の皆様にとって例会が楽しい懇談の場となりますように心がけております。

 また、来賓およびビジターの方々を暖かく迎え、適切な誘導、応対を行うことで好印象を残すよう努力しております。そして、例会において会員の急病や体調不良の事態に備え、急病等としてどの様な事態が想定されるかを検討し、車椅子・担架および救命道具等の速やかな手配を行うことができる態勢を整え、医師会員の出席状況および着席テーブルを確認し、急病等への対応の依頼を速やかに行えるように準備して、例会に出席される会員の皆様の安心・安全も心がけております。

 本年度の小島会長のロータリークラブにおける信条は、「ロータリーは楽しくなければならない」であり、そして「ロータリーがあって良かった」、「ロータリーに入って良かった」と、会員の皆様に思っていただける運営を目指すことを、魅力あるロータリーを目指すための五つの方針の一つ目に掲げられておられます。

 ロータリークラブでは、良い例会とするための条件として「Good Meal」 、「GoodSpeech」、「Good Atmosphere」 と言われることが多いと聞きますが、この良い食事、良い卓話、良い雰囲気づくりについて、東京ロータリークラブにおいては、例会の良い雰囲気づくりの取り仕切りがS.A.Aの重要な役割であろうかと思います。そして、 思いやりの心としてのクラブ奉仕の神髄がこの言葉の中にあるのではと思います。

 例会出席の全ての会員の皆様に満足をと言うわけにはいかなくとも、お互いが思いやりの心で例会の雰囲気を素晴らしいものにしていくよう心がけたいものであります。