卓話


最終例会会長挨拶

2018年6月27日(水)

会長 森田富治郎君


 本日が2017年度の最終例会となります。
 会員の皆様には、一年間大変お世話になりました。特に岡田副会長、大岡幹事、そして各理事、各委員長をはじめ各委員の方々、本当にご苦労様でございました。お陰様で一年間の務めを無事終えることができました。

 今年度は7月の九州北部豪雨、1、2月の北陸豪雪といった自然災害もありましたが、終盤は平穏のうちに次年度への引継ぎができそうだと考えていたのですが、去る18日の午前、大阪府北部を最大震度6弱の強い地震が襲いました。現在までのところ5人が死亡、大阪府と他の5府県で370人を超える負傷者が出るという大きな災害となりました。亡くなられた方には深く哀悼の意を表しますとともに、被害を受けられた方々には心よりお見舞い申し上げる次第です。今後の状況に応じて、ロータリーとしての支援が検討されてゆくことになると思います。

 さて、今年度RIのテーマは「ロータリー・変化をもたらす」ということでしたが、一年間を振り返ってみますと、世界と日本のロータリー活動は大きな曲がり角に差し掛かっているという感を深くさせられました。2016年のRI規定審議会決議において、会員資格や例会の持ち方等に柔軟性が認められることになったのはご記憶のことと思いますが、今年度、これを反映した新しいクラブが2580地区中央分区内に誕生し、当クラブとのコンセプトのギャップに戸惑った会員も少なくなかったのではないかと思います。

 この背景には、世界と日本のロータリー活動を取り巻く環境の変化と、それがもたらす、ロータリークラブの組織動向があったと思います。すなわち、RIの会員数は2000年以降概ね120万人近辺で頭打ち傾向に入り、日本では1997年の131,700人をピークとして、2016年度末は89,700人と32%の減少という状況です。当クラブも1993年のピーク384人から本日現在339人と、直近の減少は食い止めているものの、大きな流れとしては減少を否定できません。

 日本の減少にはかなり明白な理由があります。それは1990年のバブル崩壊と、1996年から始まる生産年齢人口の減少が企業活動に重圧となり、特に大都市圏以外の地域の企業業績の低下と企業数の減少をもたらしました。これがロータリー会員数の減少につながったと考えられます。

 これからどういう展開になるのか。率直に言って、人口問題には今のところ明るい展望は持てません。国立社会保障・人口問題研究所の予測では、今後数十年間若年人口と生産年齢人口の減少は止まらず、これが経済への重しになり続けるという状況は避けられないと思われます。

 これまでのところ、東京一極集中の流れと皆様のご協力のおかげで、東京ロータリークラブは一時期の減少傾向に歯止めをかけることができていますが、日本全体の趨勢を考えれば、いつまでも楽観はできないという見方も出て来ます。

 人口減が企業活動への重圧に、延いてはロータリー活動のマイナス要因になるのなら、その影響を緩和するためには、人と人、企業と企業、あるいは人と企業のつながりを深めることで、社会に新しいパワーを生み出すしかないという思いから、今年度の東京ロータリークラブのテーマを「つなぐ、つながる」としました。

 また、そのテーマを反映する具体的な課題として一つには会員増強を掲げ、もう一つは例会出席率の向上を提起して来ました。会員増強につきましては、ここ数年の目標と同じく純増2名の330名としましたが、皆様のご協力のおかげで、クリアできる見込みです。出席率につきましては、未だ顕著な改善は見られませんが、今年度鋭意検討して来た対策について、実行案の詰めを次年度への引継ぎ事項とさせていただきます。

 当ロータリークラブの諸活動につきましては、私としては、総体として満足すべき結果を示していただいたと、皆様のご尽力に感謝申し上げるところですが、特に強調したい事柄についていくつか触れておきたいと思います。

 まず例会について。当クラブの例会について、しばしばビジターの方から運営の段取りと内容についてお誉めの言葉をいただきますが、これは額面通りに受け取ってよいのではないかと思っています。特に、卓話の内容の豊富さは、他のクラブに類例がないのではないかと思います。今年度は、羽生善治さん、ハガティ―・アメリカ大使、林真理子さん、その他、簡単にはお目にかかれないような方々に多数おいでいただきました。羽生さんの時などは、45名という空前ともいうべき多数のビジターの来場に、事務局が慌てるという一幕もありました。プログラム委員長と委員会のご努力もさることながら、魅力的な卓話者の方々をご紹介くださった当クラブメンバーの、ステイタスと人脈に感心したというのが正直なところです。ここにうかがえるクラブメンバーの厚みが、当クラブの存在感の裏付けと言えるかもしれません。イニシエイションスピーチも総じてハイレベルでした。

 夜間例会、クリスマス家族会、誕生会その他の親睦活動も世話役の方々が工夫を凝らした楽しいイベントになりました。

 寄付活動についても例年以上に活発にご対応いただきました。ロータリー財団、米山記念奨学会とも、それぞれの期待に十分応える結果だったと思います。

 創立90周年の2010年以降、東京ロータリークラブの活動の芯となって来たのは、100周年に向けての思いでした。そのスタートを切ろうとした矢先に発生した東日本大震災は、否応なく私たちの進路を決めることになりました。そして進発したチャレンジ100委員会は、陸前高田の「あゆっこ」から、グローバル補助金を活用した気仙沼の「すくすくハウス」へと進み、これは今年3月、気仙沼市の新児童施設への統合を以て活動の区切りとなりました。

 橋本委員長他皆さんの精力的活動に支えられたチャレンジ100の支援の仕上げは、2020年度まで続くことになります。今年度は地区内の25クラブからの協力がありました。

 100周年の本番まで2年。ここまで着々と準備を進めて来ましたが、100周年準備委員会は「実行委員会」と名を変え、追い込みに入ることになります。

 東京ロータリークラブは、日本ロータリーの始祖として「原点に立つと未来が見える」という信念のもと、職業奉仕と社会奉仕の理念と、友情と寛容という精神基盤を守りながら、時代の変化に対応し乗り切って行く。ここでも、日本のリーダーであり続けなければなりません。この1年、私は、東京ロータリーでの務めと併せて、様々な形で地区や他クラブとの交流を続けて来ました。その中で達した私の結論です。

 会長として、本当に良い経験をさせていただきました。重ねて会員の皆様のご協力とご支援への感謝、そして事務局の皆様、帝国ホテルのスタッフの皆様への御礼を申し上げ、次年度の東京ロータリークラブが、山本会長の下で益々発展を遂げられますことを期待して、最終のご挨拶とさせていただきます。
 ありがとうございました。


幹事挨拶

2018年6月27日(水)

幹事 大岡 哲君


 本日の最終例会にあたり、恒例によりまして幹事報告とともに、ひとこと御礼のご挨拶を申し上げます。

 まず第一に、この一年の皆様方の積極的なご参加とご協力に対しまして、心から感謝申し上げます。何かと暖かくご支援をいただきまして、誠にありがとうございました。

 また、役員、理事、委員長の皆様方にはご多忙の中、クラブ運営にご尽力いただきましたこと、厚く御礼申し上げます。中でも、強いリーダーシップでもってお導き下さいました森田会長、スムーズなロータリー運営にご努力くださいました松岡さん、錢高さんのお二人の副幹事には深く感謝申し上げます。

 さらに、事務局の加藤さん、滝澤さん、関根さん、そしてお手伝い下さっている田島さんなど、多くの方々に実務を支えていただきました。また会場運営については、帝国ホテルの吉本さんをはじめとした、スタッフの万全のサポートをいただきました。こうした皆様方にも、この場をお借りして御礼申し上げます。

 さて、今年の森田会長年度のテーマは「つなぐ、つながる」であり、その基盤として、会員数と出席率について、重点事項として取り組んで参りました。

 会員数は、期首328名、年度の純増2名とし、期末は330名を目標としましたが、実際には退会者14名、入会者19名で純増が5名、期末会員数は333名となる見込みです。ただ退会予定者のうち、1〜2名が留まられるなどの可能性もあり、その場合最大、純増7名、総数335名に達する見込みです。いずれにせよ、2008年以来の高水準となります。

 この会員増の大きな要因は、入会者はここ数年並みとした一方で、退会者が減少したことです。退会防止のきめ細かな働きかけを行ったこと、やむを得ず退会する場合には後輩、後任の方の推薦をお願いしたことなどの効果があったものとみられます。さらに、皆さん方が健康で一年を過ごされたことが一番の理由であり、会員が元気で活力ある日々を送られることが何より重要と思われます。

 出席率については、最終確定していませんが、事務局の集計によりますと、ホーム58%、メークアップ後65%です。出席率の趨勢的低下傾向に歯止めをかけるべく、今年度は、機会あるごとに出席の励行をお願いして参りました。その結果、ホームでの出席率は5ポイントほど改善の見通しとなりました。ただメークアップ後の数字は、昨年並みの水準に止まる見込みであります。

 今年は、ここ数年の会員全員の出席状況を精査いたしました。その結果、出席率の分布は平均的というよりも、大きく二分化していました。出席率の比較的優れた方のグループと芳しくない方のグループへの二極化です。こうした中、出席率向上策について、クラブフォーラムでご議論を頂き、さらに龍村理事を中心に出席委員会において、検討を重ねた結果、次のような試案がまとまりました。

1)例会出席の重要性とメークアップの要領の周知、徹底を図るためパンフレットを作成配布する
2)新入会員に対するアテンドを励行するなど、推薦者への一層の協力を依頼する
3)委員会に登録していない会員への新規登録の勧奨、委員会の開催回数の増加などによりメークアップの機会を拡大する
4)出席勧奨の書簡、出席免除申請の理解促進など、出席率の芳しくない会員への働きかけを行う
 以上の4点であります。次年度において引き続き検討いただき、実施へのご努力を願うことになっております。

 続きましてこの1年を振り返り、主な活動、行事などについてご報告いたします。

 百周年記念事業は、今年度から本格的準備段階に入りました。クラブフォーラムで「百周年準備、離陸へ」と題してご議論をいただきました。新ロータリーソングの募集を行ないましたが、現在、選考に入っています。また来月からは、百周年に向けてのスローガンが例会場や週報に掲げられる予定です。

 気仙沼市と陸前高田市で展開しています「東北すくすくプロジェクト」のうち、気仙沼は好評の裡に市の新施設に移管統合しました。これにあわせ、先月、訪問視察、現地の方々との意見交換を行いました。

 本年は米山梅吉生誕150周年の節目の年でもありました。例年の春秋の例祭の参列に加え、今年は去る5月、親睦委員会と米山委員会の共催で米山梅吉記念館の訪問、墓参を行い、多くの会員の参加をいただきました。

 10月には恒例の大阪RC、京都RCとの合同懇親会が京都にて開かれました。東京からの参加者も多く、賑やかな交流会でした。また大阪RCとは、役員・理事での交流会を毎年、交互に開いておりますが、今年度は東京で開催し、内容の濃い意見交換を行うことができました。

 例会プログラムとして、創立記念家族会や新年の初例会で、常岡会員のご協力のもとに邦楽「常磐津」を鑑賞したのも記憶に残るところです。

 卓話の講師としては、イシカワ駐日ベネズエラ大使、コート駐日オーストラリア大使、ハガティ駐日米国大使、3人の大使をお迎えしました。さらに、ロータリー創立記念例会兼家族会には、スレーワーゲン駐日ベルギー大使ほか、各国の代表が参加され、国際色豊かな意義深い夕べとなりました。また、恒例によりハガティ大使には名誉会員にもなっていただいたのはご承知の通りであります。

 さらに、2月には来年創立100周年を迎えるフィリピンのマニラRCから会長以下5名の方が来訪されました。来年6月の百周年記念式典へのご招待をいただくなど、友好関係の推進について申し出がありました。次年度において対応をご検討いただくことになっています。

 例年同様、親睦活動や趣味の会も活発に行われました。中でも、昭和40年代以降生まれの親睦会「無尽の会」が発足したことは特筆されます。

 米山奨学生として、中国の新疆ウィグル自治区出身のイクラム・アリフ君を受け入れました。当クラブが始めたこの米山奨学生事業は、財団設立50周年を迎え、去る2月、お台場のホテルで記念式典が盛大に挙行されました。

 国際会議は、台湾・高雄市で日台ロータリー親善会議、国際ロータリー年次大会がカナダのトロントでございました。いずれも代表して会員有志の方々にご出席をいただきました。

 地区においては、年次大会が去る2月、また中央分区IMが11月、いずれも新宿のホテルで開催されました。登録のみという制度も活用いただき、いずれも100名を超える会員の出席となりました。また昨年秋には、ガバナー補佐増員案が示されました。やや唐突な面もありましたが、結局、分区のガバナー補佐は、次年度三名の体制とすることになりました。そのため次年度は、中央分区は三つのグループに分かれてIMも行われることになりました。

 以上でご報告を終えますが、この1年、微力ながら東京RCのためにと、自分なりに努めて参りました。そして、多くの皆さんのお力添えのお陰で、今日の日を無事に迎えることができました。本日は、東京RCの先人から引き継いだバトンを、次のランナーにつなぐ、そんな気持ちでございます。次年度は、練達のロータリアンでいらっしゃいます山本さん、松岡さん、この会長、幹事のお二人のもとで、また新たな素晴らしい東京RCの歴史が紡がれていくことと存じます。

 これまで、伝統ある東京RCは、労せずとも万事順調に進んでいるように感じておりました。しかし、この1年、幹事として皆様のお世話をさせていただく中で、その順風満帆にみえる水面下において、心ある多くの方々が東京RCの良さを守り、さらに良くしていくために力を尽くして下さっていることを、今更ながら、学ぶことができました。

 そして、そうした努力の積み重ねのうえに今日があり、そして明日の東京RCがあるということを実感いたしました。この100年も、そうした努力の成果であり、次の100年の伝統もまた、そういうところから成し遂げられるのだろうと思います。

   先頃、ニューヨークで、世界的な老舗企業のトップの方が、創業200年にあたり、次のように言っていました。“We're not good because we're old, we are old because we're good.”古いからといって、良いのではない。良いクラブだから、古いのだ。 より良いクラブであり続けるための努力を、皆さんで重ねていきたいものと思います。

 この1年、本当に、どうもありがとうございました。