卓話


イニシエイションスピーチ
規定審議会報告

11月24日(水)の例会卓話です。

高村 淳一 君
会長 水野 正人 君

第4033回例会

“テストを科学する”
    高村淳一君

 一言でテスト、試験と申しましても、一方で学校現場における、中間・期末試験から、他方、国家資格を含んだ様々な資格に関わる多種多様なテスト(試験)が現在日本に存在しております。

 テストの歴史を紐解いて見ますと人の能力を問題にし評価する観点でどうやら人類の歴史とともにテストは存在してきたようです。古くは、旧約聖書の中にもテストを実施したという記録があるようですし、中国においては6世紀の隋の時代からお役人の登用制度の中に人材発掘の方法として「科挙」という制度があったようです。また、18世紀の始め頃にケンブリッジ大学で筆記試験が採用されたと言われ、アメリカにおいても1845年に高校の卒業試験に筆記試験が導入されるようになったようですが、いずれにせよ、昔から現在まで継続的に人の能力をどう公正且つ客観的に評価するかの議論は常にあったようで、それとともにテスト構築に関する技術も発達してきたようです。

 このような歴史的な背景の中で現在の日本を取巻くテストの環境(特に文教市場)はどのようになっているのでしょうか?
戦後日本の大学への進学率は右肩上がりに上昇し既に50%を超えておりますが、その過程のなかで評価指標・テスト技術という観点において “古典的テスト理論(単純採点法)から導き出される「偏差値」に代表される相対評価がこれまで長い間評価尺度としてもちいられてきました。進学率が上昇していく中で選ばれた人間が高等教育を受けていくという時代(選択の時代)において「偏差値」はその役割をきちんと果たしてきたとという表現が良いかもしれません。

 但し、高校進学率90%以上、大学進学率50%以上、また少子化による大学全入時代が到来し、「絶対評価」における“個人適応型教育”というようなことが叫ばれているに最近の日本の教育現状を考えますと、偏差値を基にした選抜の時代から絶対評価による個別時代に移行してきており、「偏差値」に変わる新たなテスト理論に基づいた評価尺度が必要になってきていると言っても良いと思います。その意味で1960年代に米国において編み出され現在テスト理論として米国では既にスタンダードとなっている心理測定学領域の項目応答理論(IRT)という統計的アプローチを基にした新たな科学的テスト構築手法等の導入も真剣に考える時期がきているように思います。

 またテストの形態という視点で捉えてみますと、時代はテスト=紙・鉛筆からコンピュータテストの時代へと変化しつつあります。コンピュータの演算スピードの飛躍的な向上によりその恩恵を受け、上述新テスト手法と融合することで例えば10年前では実用化が不可能とされていた“コンピューターアダプティブテスト”(個人能力適応型テスト)が可能になりました。

 これは紙のテストとの比較で申し上げますと、同じ判定結果を導くのに、紙であれば2時間、200問回答しなければいけないものが、40分、40問で済むという話です。

 コンピュータテストの効用として、採点結果の即時性、試験実施・運営上の利便性等が上げられますが、更に今後進化させることができれば医学分野等への応用により実技試験に近い形(simulation test)に近づけられますし、また、色彩、文字、音声等の調整により身障者対策にも活用できるなどのメリットもありコンピュータテストの必要性が今後増してくると思われます。

 このように現在日本において時代とともに教育環境が急激に変化している中でテストのあるべき姿・形態も変化しつつありますが、これらを考える上でやはり学習者の立場、学習者への対応をどうするかという視点を常に忘れず検討していく必要があると思います。

国際ロータリー
2004年規定審議会報告
  会長 水野正人君

 本日は、今年6月13日‐18日に、シカゴで開催された、RI2004年規定審議会の決議報告をご説明します。

 規定審議会は、手続き要覧によりますと「RIの立法機関で、RIの組織規定を改正する権限を有します。」規定審議会には当地区代表議員として中村昌平P.G.(東京北RC)が出席されました。

 審議される立法案には、制定案と決議案とがあり、制定案はRI定款細則または標準ロータリークラブ定款を改正する意図を持つ立法案です。決議案はRIの組織規定を改正したり、抵触したりすることなく、意見を表明したり、方針や手続を推奨したりする案件です。

 今年の審議会では、476の立法案が審議され、制定案は250、決議案は226でした。これらのうち50の制定案および50の決議案が採択されました。採択された主要な立法案を箇条書き致します。

04-370 制定案 人頭分担金を増額する件 
現在の年35ドルを、3年間4ドルずつ増額し、2006-07年以降年47ドルとする事が決定した。

04-467制定案 事務総長を,報酬を受ける唯一の役員と規定する件
事務総長は報酬を受ける唯一の役員とし、理事会がその報酬を定めるものとする。理事会が規定した経費弁済の方法に従い許可された道理にかなった証明のある払い戻し以外は、またはその他の役員や会長ノミニーへの支払いは、謝意、謝礼金、これに相当する支払を含め、一切の支払いはないものとする。

04-271決議案 RIの第2標語から性別限定用語を削除する件 
 He Profits Most Who Serves Best (最もよく奉仕するもの、最も多く報われる)
 They (One) Profit Most Who Serve Best
(注:RIの第一標語は「超我の奉仕」です。)

04-195決議案 RI理事会に、地区大会における会長代理に関する方針を改正することを考慮するよう要請する件      
  多くの地区は会長代理の訪問をわずかな価値しかないと考えている。RI理事会はそれぞれの地区がその大会に会長代理が必要であるかどうかを決める。

04-196決議案 地区大会の必要条件の改正を考慮するよう、RI理事会に要請する件 
  会期は1日未満あるいは4日以上としてはならない。ロータリーを内容とする会議、討論に少なくも6時間、I会長代理は最低1回は講演をするよう計画する。

04-219決議案 長期計画の目標および趣旨項目を推薦する件 :長期計画の目標を下記項目とするよう推薦する。
.櫂螢の撲滅
▲廛蹈哀薀爐僚電席野の明確化
新規法人協賛プログラムの選定
ご浜統括指導組織構成の手直し整備
イ垢戮討離譽戰襪砲ける研修活動と教育活動の充実
世界中における会員組織の増大と一体化Ц共イメージの高揚

04-46制定案 クラブの合併を承認する件
従来は合併に関する規定がなかった。
 2001規定審議会で決議された件を、制定案として今回登場させたもの

04-50 制定案 クラブの会長ノミニーの役職名を創設する件
 標準ロータリークラブ定款第9条第5節(b)会長の任期。会長は、細則の定めるところに従って、会長に就任する日の直前18ヵ月以上2年以内に選挙し、選挙されたならば会長ノミニーとして奉仕するものとする。
<付録> 2004年規定審議会ポリオプラス後のテーマに関する提案

04-110 強調事項として地雷の犠牲者に対する人道的支援を推進することを考慮するようRI理事会に要請する件    
提案国オランダ

以上、採択された制定案・決議案について主要なものをご説明申し上げました。

 東京RCの岡崎由雄座長が推める「地区対人地雷の除去に特別委員会」の活動が、カンボジアの地雷除去に実績を上げております。次のRIのテーマとして当クラブから提案をして、地区大会におきまして、決議案として提案することも出来うるかと思っております。