卓話


コロナ禍のロータリーを考える

2021年1月13日(水)

会長エレクト 小島陽一郎君


 昨年4月7日の緊急事態宣言に続き、この1月8日には今のところ地域は限定されていますが、首都圏をはじめとする二度目の緊急事態宣言が発出されました。今回は不要不急の外出を控える、特に飲食店は営業を夜8時まで等、前回の結果をふまえ多少緩めの自粛要請となっています。

 しかし、これだけ科学が進歩しているにもかかわらず、対策を言えば100年前のスペイン風邪の時と同じ、「三密」を避ける、感染者を隔離する、というだけ。発症者に対しても対処療法に終始していることが残念であり、いささか疑問に思われます。

 一ヶ月ほど前のことですが、私の友人は咳が出たので主治医によるPCR検査の結果「陽性」が判明。高齢のため入院となりましたが、幸い症状もなく、その為か何の治療もなく寝ているだけ。2週間後にはPCRの再検査もなく退院となったそうです。今は残念ながら、人との接触を限りなく避けること、そして、なんとしても一日も早いワクチンの投与が期待されるところです。

 そのような世界的なパンデミックの中で、東京ロータリークラブは二度の緊急事態宣言発出に先駆け、昨年は3月から6月まで、そして今年は1月6日から2月17日までの例会が休会となりました。苦渋の中、会員にとって一番の親睦の場である例会を休会にする英断を下された竹中前会長、濱口会長にあらためて敬意を表します。

 本年度は、東京ロータリーにとって創立百周年という記念すべき年であります。メインイベントともいえる百周年記念例会兼祝賀会は、開催が危ぶまれた中、関係各位の大変なご努力で規模は縮小されたとはいえ、万全なコロナ対策を施され、心に深く残る素晴らしい式典になったことは一会員としても誇らしい気持ちであります。

 ロータリーのよって立つところは「親睦」と「奉仕」ですが、『ロータリーの友』11月号・12月号に、withコロナの中で、全国約1200クラブの「どうなった例会」「どうなるクラブの今後」の興味深いアンケートが出ておりました。既にお読みになった方も多いと思いますが、例会に関しては通常例会と異なり、56%が例会場とオンラインのハイブリッド形式、36%が全員オンライン形式で行い、会員の評価は概ね肯定的、またコロナ収束後も約半数のクラブがオンライン形式での開催を考えていると出ていました。また、そのメリット・デメリットも多数コメントされておりました。本来、対面型のリアルな例会こそが、友人と話し合える大切な親睦の場ですが、それが行えない状況の中で何とか会員同士のコミュニケーションを取っていこうという試みです。

 東京ロータリークラブでも、既にIT・HP委員会を中心に「ライブ配信」と例会のハイブリッド化の準備が進められていますし、週報や会員専用HPがロータリーの「絆」を絶やさない施策となることと期待をしています。

 「クラブの今後」については、懸念事項として、それでなくても減少気味の会員数に加え、昨年7月時点ですがコロナの影響を受けたクラブが32%ほどありました。そして、会員同士の顔を合わせる機会の減少。因みに、1年間で国内では2900人、世界では3万2千人ほど会員数の減少がみられ、その防止策としては、会員同士のコミュニケーションを図る機会を増やすことや、会員同士の相互援助が出ていますが、具体的な退会防止策は「特になし」が大多数となっていました。

 活動計画は、76%が変更、コロナ感染症防止の奉仕活動は42%ほどが行い、そのメインは医療機関へのマスク・消毒液などの寄付でした。

 ロータリーの柱である「奉仕」については、今後の活動として圧倒的にクラブ奉仕を優先、続いて社会奉仕、青少年奉仕、職業奉仕となっております。

 各クラブは、その大小にかかわらずwithコロナ、afterコロナの中、アンケートに見られるように様々な対応を迫られています。

 今日のパンデミックは、今までのロータリーの在り方を大きく変えようとしています。しかし、コロナによってもたらされたこのニューノーマルの時代に、ロータリーの中核的価値観を見据えながら、「変えるもの」「変えないもの」を見極め、会員の皆さんとともに共有していくことが、あらためて肝要ではないかと思います。