卓話


東京米山友愛ロータリークラブ創立とこれから

2010年10月6日(水)の例会の卓話をクラブ会報委員が纏めたものです。

東京米山友愛RC 
特別代表
(東京世田谷RC)
関 博子氏

 私は,ロータリークラブに入会して14年になります。
 2004年から地区米山奨学委員会に在籍し,長年の希望でありました「米山学友を中心としたクラブ」を立ち上げることにしました。

 私が東京RC例会に伺うのは,今日で3度目です。過去2回は,いずれも米山学友の卓話の機会にお邪魔しました。最初が中国の学友,国際弁護士の姫軍(じじゅん)さんの時でした。2回目は今年2月3日,同じく米山学友で,富士通総研主席研究員になられた柯隆(かりゅう)さんの時でした。

 その一週間後,2010年2月11日に「東京米山友愛RC」を立ち上げました。日本初,米山学友を中心としたインターナショナルな会員で構成したRCの発足でした。

○奨学生・学友のロータリークラブへの想い
 第2750地区では,2005年頃から,地区米山奨学委員会主催で,2泊3日の京都研修旅行や夏・冬の懇親会を実施して,奨学生とカウンセラーなど,関係者たちの相互理解と親睦を図ってきました。

 その会合の効果は,奨学期間終了とともに世話クラブをはじめとするロータリークラブと疎遠になってしまう学友が多かった傾向に歯止めがかかる形で現れました。ロータリークラブとロータリアンへの感謝の想いが深まり,相互の絆を一層深く強く持ちたいと思う奨学生や学友が増加してきました。

○学友の後輩への想いと奉仕理念への理解
 その後も,ロータリアン・学友・奨学生の交流が促進され,想いを同じくする人の輪が広がり,学友は後輩の力となり,ロータリアンは学友の真摯な生き方を支援したいという想いが形になってきました。

 世話クラブの奉仕事業に参加し,ロータリアンの無償の奉仕の精神を目の当たりにして感動した奨学生も数多くいました。奨学生が互いに交流するなかで,それがロータリークラブの奉仕の理念によるものであると気づいた奨学生も多かったと思います。

 米山学友・奨学生が,定例的な会合での情報交換だけではなく,その機会を将来に活かしたいと思うのは当然の成り行きでした。

○米山学友定例会の立ち上げ
 学友定例会の立ち上げは,学友たちのこのような想いと,何人かのパストガバナーや地区委員会関係者の,米山記念奨学事業を継続させたいという想いのもとに始動しました。

 第一回の学友定例会は,2008年6月14日,有楽町の「成城クラブ」で開催され,仲田パストガバナーが住職をされている品川寺の梵鐘を模したミニチュアの鐘を点鐘して開会されました。

 以降,原則的に,毎月第2土曜日に定例会が開催され,ロータリークラブの例会にならって,運営は学友の手で進められてきました。

 定例会では,ロータリアンの卓話,地区外の学友の卓話,ホームカミング制度によって招いた学友の卓話などを行いました。

 例会後には,軽食を取りながら,学友・奨学生・ロータリアン同士が胸襟を開いて,常に熱心な意見交換が行われました。

 そうした学友の中から,徐々に,ロータリークラブの精神を継承するために新しいクラブを設立する構想が形を現し始めたのです。

○当地区新クラブ設立への歩み
 構想を練る間にも,他地区ではかながわ湘南RCや大阪ネクストRC,中部名古屋未来RC,福島グローバルRCなど,ロータリー財団学友を中核とする新世代クラブが相次いで設立されました。そのような中,米山学友の結束が強固になり,社会的な立場もある程度確立でき,経済的にも多少余裕が生まれ,という状況に応じて,当地区の新クラブ構想は,米山学友を中核とするクラブの設立に方向づけられました。

 日本で活動することを決めた米山学友の,日本で自活しようとする意志の強さと行動力は,新クラブを設立し,維持し,増大するための大きな力になりました。

○新クラブの会員構成
 現在の会員は,首都圏に在勤・在住の米山学友のほか,国際性を身につけ,奉仕活動を志している日本人青年,ロータリーファミリーで構成され,2010年9月現在の会員数は28名です。内訳は,米山学友が18名,米山学友以外の会員10名です。この10名の中には,海外留学経験者5名,元ローターアクター2名,ロータリアンの子弟が3名含まれています。

 出身国は7カ国及びその地域で,日本,韓国,中国,台湾,ベトナム,ラオス,アフガニスタンの広範囲で,男性13名,女性15名,平均年齢37歳という構成です。

 10月には,6名の入会希望者があり,ドイツ,アメリカが増え9カ国になるでしょう。

○新クラブの運営形態
 新クラブは既成のロータリークラブの運営形態にとらわれず,主に30〜40代の若年会員を募り,負担を少なくする工夫をして運営しております。可能な限り,年会費を抑える,例会は出席しやすい日時を設定するなどが,その例です。

1.第1・第3水曜日の夜間と第2・第4土曜日の午前中を例会日としています。

2.例会中,食事は提供せず,ワンドリンク制としています。食事は例会終了後に,
それぞれの仲間で行っているようです。

3.事務局を設置せず,会員が持ち回りで作業をしています。このような形態は欧米
ではよくある形だといわれています。

4.2010年規定審議会において,e-clubの設立が認可されました。
今後は,新たに米山学友のe-clubができれば,新クラブの所在地は「全世界」とな
ります。

○新クラブの活動目標
 新クラブは,会員の特性を活かし,特に次のような奉仕活動を考えています。

1.米山学友が会員であるクラブとして,米山記念奨学事業を支援し,奨学生や未入会
の学友の物心両面の支援を行います。具体的には留学生の就職相談講座を実施する
予定です。

2.その国際性を活かし,既存のクラブでは実施困難な国際奉仕活動,世界社会奉仕活
動を自ら実施するとともに,単独で実施困難な案件は,他のクラブと共同で実施す
る予定にしています。本年度は,スポンサークラブである東京世田谷中央RCと共同
で,視覚障害者を支援するブラインドサッカー大会の開催を計画しています。

3.今年の規定審議会でe-clubが認められましたので,将来は,東京米山友愛RCがスポ
ンサーになり,RCのない地域や国に帰国した米山学友をe-clubの会員として受け入
れることを検討しています。

○新クラブの名前について
 米山記念奨学事業に縁のある者と,その熱い想いに共鳴した者が結束し,「友愛」の精神で懸け橋となり,世界を繋ぐ活動を展開することを目標としています。

○新クラブの使用可能言語
 米山奨学生は優秀な選ばれた人材です。私たちのクラブにも修士9名,博士9名の会員がいます。全員の使用可能言語を合わせると,なんと19カ国語に達します。一人で2カ国語は普通で,3カ国語や4カ国語を話す人もいます。しかし,クラブの公用語は日本語です。

○東京米山友愛RCへの期待と活動
 認証状伝達式で,服部禮次郎元RI理事は祝辞のなかで「このクラブは前人未到のクラブ,お手本がない。そのような意味でも,あらゆる可能性を秘めた先行きが大変楽しみなクラブでもあります」とおっしゃいました。

 9月25日に開催された第2800地区大会で,東京米山友愛RCの張旭梅さんが「中国人から見た日本の現況」と題して,40分にわたって立派な講演をされました。張さんは「私は中日両国の友好関係の発展のために一生の力を尽くしたいと思います」と語り会員に絶賛されました。

 「米山梅吉翁の偉業を記念する事業を」という50年前のロータリアンが説かれた以下の言葉を銘記して,これからの国際奉仕に貢献したいと思います。

 「将来の日本の生きる道は平和しかない。その平和日本を世界に理解させるためには,アジアの国から一人でも多くの留学生を日本に迎え入れて,平和日本を肌で感じてもらうしかない。それこそ,日本のロータリークラブに最も相応しい国際奉仕事業ではないだろうか」

 この後,5月30日に,450名が参加して開催された東京米山友愛RCの認証状伝達式式典と祝賀会の様子がDVDで紹介された。以下はその概要。

・第1部『認証状伝達式』
 設立の経過説明。国際色豊かな全全員の紹介。バグパイプの演奏は東京米山友愛RCならではの演出であった。来賓各位の祝辞は,異口同音に,他に例を見ないクラブの活躍を期待するものであった。

・第2部『記念講演』
 米山学友,国際弁護士の姫軍氏が講演された。

・第3部『祝宴』
 オープニングは「乾杯の歌」の合唱から。出身国の衣装を着けた司会者が雰囲気を盛り上げ,喜びを分かち会った。