卓話


ガバナー公式訪問

2022年7月20日(水)

国際ロータリー第2580地区
ガバナー 嶋村文男氏(東京東江戸川RC)


 最初に、東京ロータリークラブの皆様にお礼を申し上げます。毎年のロータリー財団、公益財団法人ロータリー米山記念奨学会に対する多額の寄付、そして、米山梅吉記念館への大変な協力をいただき、当地区ガバナーとして大変誇りに思っております。今年度も引き続きのご支援をお願いしたいと思います。

 国際ロータリー(RI)は、私達各RCの上部団体ではなく、委託関係を結んだ対等な立場だと理解しています。そして、RIの目的は、奉仕の理念の追求、ロータリーの拡大、そして情報の媒介です。

 地区と各RCの関係も同様です。地区は様々な活動を皆さんに紹介します。ただ、それを決めるのは各RCであり、主体的に考え行動していただきたい。ロータリアン一人一人が主役です。クラブで様々な活動を用意されていることに対して、私達は「チーム嶋村」として皆さんに役立つことを考えtake actionを提供させていただいています。ぜひ様々な活動に参加して、大きく扉を開いてほしいと思います。今年度の東京RC黒田会長の「Enjoy Rotary」は、素晴らしいテーマです。

 私は入会6年目に、クラブ親睦委員長になりました。何をすればいいのか、美味しいお店を探すのが大切なのか、良いゴルフ場を予約するにはどうしたらいいかといったことを考えていました。カウンセラーの茂手木克央さんに相談すると、「嶋ちゃん、それはロータリーのフェローシップとは違うよ」と教えていただきました。それをずっと自分で考えて様々なtake action、奉仕活動、クラブでの役目などをして過ごすうち、仲間との連帯感が出てきて、信頼できる友人ができた。それこそがフェローシップであり、親睦の高まりであることを学び現在に至っています。

 今年度のRI会長はジェニファー・ジョーンズさんです。カナダの方で、ロータリー初の女性会長です。彼女はこう言っています。「私は女性だから選ばれたのではない。私が活躍する場はここにあるということです。様々な行動をして、ノミニー、そしてエレクト、そして会長に選ばれた自負があります」。会ったことはありませんがオンラインでの勉強会や国際協議会を経験する中で、彼女の持っている強さと温かさを感じずにはいられませんでした。

 ジョーンズ会長が掲げたテーマが「イマジン・ロータリー」です。会長は、「私達は毎朝目覚めるとき、その世界に変化をもたらせると知っています。昨日のことをイマジン(想像)する人はいません。それは未来を描くことです」と、優しく、未来志向で力強く語っています。

 「ポリオのない世界を想像しましょう。世界のみんなが綺麗な水を飲める世界を想像しましょう。女子が、普通に勉強ができる世界を想像しましょう。環境問題が改善するような世界を想像しましょう」と、会長は訴えています。「そして、ロータリアン一人一人が、何ができるかを考えましょう」。

 最新号の『ロータリーの友』の表紙には3色、緑と紫と白が使われています。
 緑は、2020年7月からRIの優先課題に追加された環境です。

 紫は、ポリオの根絶です。私はインドに4回行き、ポリオワクチン投与活動(NID)に参加させていただきました。インドは、5歳以下の子どもが1億7000万人おり、1週間かけてワクチン投与をします。投与済みの子供の小指に紫のマーカーを付けます。「ポリオパープル」です。

 白は平和です。
 ポリオ根絶、環境改善、平和の推進、がテーマカラーになっています。

 ロゴのモチーフになったのは、オーストラリアのアボリジニの象形文字で、それを基に会長が考えたそうです。輪は人、人の繋がりを持って、七つのロータリーの重点項目について努力をしましょう。緑の棒は土を掘る道具で、皆で汗を流して、より良い世界を作りましょうと、訴えています。

 実は、私はRI会長のテーマの発表前に、自分なりにガバナー信条を伝えて活動し、組織を作り上げてきました。「Take Action for Rotary Future ロータリーの未来のために行動しよう。Reach Out for World Peace 世界の平和のために手を差し伸べよう」ということを、昨年夏にメンバー内で発表していました。

 今年1月25日夜11時、RI会長のテーマが全世界に一斉配信されました。彼女の素晴らしいプレゼンの後、「イマジン・ロータリー」のロゴがぱっと出たときに「よっしゃっ」と感じました。「自分が考えて思い描いていることに近い」ということです。多くのメンバーからすぐ連絡が来て、「嶋村さんよかったね」と言われたことを覚えています。

 五つの基本方針を私なりに考えました。私は「奉仕の理想」を携えて、1年間努力をしていきたい。そして、奉仕の理想を皆さんがもう一度考えて、それぞれの活動に尽力いただきたい。社会を良くし、自分たち自身を成長させていただきたい。

 基本方針の一つ目は、「奉仕の理想を次の世代へしっかりと受け継ごう」。私はこれが一番大事だと思っています。ロータリーの目的は、「意義ある事業の基礎として、奉仕の理想を奨励し、それを育むこと」です。「奉仕の理想、Ideal of Service」に関しては、チェスリー・ペリーが言葉を残しています。「相手を思いやって、人の役立つことをする」。これがロータリアンの本懐であると学んでいます。そして、奉仕の理想、相手を思う気持ちを家庭でも、自分の職業においても、例えば会社の従業員を育てることもそうですし、新しいビジネスに対しても相手を敬いWin-Winの関係を保つ、それが職業奉仕です。

 それが地域社会に発せられれば社会奉仕になり、世界の平和のため、困難に直面している世界の人たちに発することになれば国際奉仕になります。そして、次世代、ロータリーファミリーを含めた皆さんに手を差し伸べれば、青少年奉仕になります。

 一番大切なのはクラブ奉仕です。コロナで約2年半、大変厳しい例会運営をされたと思います。現在のクラブはそれぞれの会長、メンバー、幹事さんはじめ多くのスタッフの皆さんの努力の成果だと思っています。昨日、ガバナー補佐のZoomミーティングがあり、ガバナー公式訪問について議論をしました。「クラブが主体的に考えてご相談ください」という結論に至りました。例会運営についても、様々な事態に合わせてこれから考える。例会を止めない形にするにはどうすればいいか、東京RCはそれを一つのテーマにしていると聞き、大変嬉しく思いました。

 基本方針2つ目が「ローターアクターとの繋がりをつけましょう」。来年3月26日に東京ローターアクトクラブは50周年を迎えます。岡田会長とも打ち合わせし、様々な形でローターアクトの可能性を発信していきたいと考えています。2019年7月のRI理事会において、ローターアクトは私達にとってパートナーになり、同じRIの一員になりました。ときに手を差し伸べて彼らを引っ張り上げる優しさが必要で、彼らの持っているアイディアやパワー、ITリテラシーなどを活用してクラブを元気にするのが大切だと思っています。

 3つ目は、「ロータリーは人を育て向上させる場の認識を高めよ」。これは私自身の言葉です。会員増強は確かに大変ですが、ロータリーの素晴らしさについてもう一度、皆さんが考え伝えしてほしい。ロータリーは人を育て、向上する場という認識を高めて、会員増強にも繋げていただきたいと思います。

 4つ目は、「世界を変える行動人として行動しましょう」。私はインドに4回行かせていただきましたし、2010年にはカンボジアの地雷除去にも参加させていただきました。ロータリーの活動の特徴の一つに、世界的な活動があります。RIの最優先課題はポリオの根絶です。今年は10月23、24日とポリオデーを開催します。赤いシャツを着て街頭で気持ちを伝えていると、奉仕の気持ちが湧いてきます。世界的な繋がりのあるポリオの根絶活動を通じて、ロータリーが繋がっていることを認識いただければ嬉しく思います。

 そして、DEI:Diversity(多様性)・ Equity(公平)・Inclusion(インクルージョン)です。特に公平に大きな意味があると思います。お互い認め合い手を差し伸べることが大事です。DEIを、地区、クラブに広め、多様性のあるクラブ活動に繋げていただきたいと思います。

 今、ウクライナに対する様々な支援が大きな話題になっています。ジョン・ヒューコRI事務総長がウクライナのキエフRC出身ということもあり、様々な行動が行われています。 ロータリーにおいては、ロータリー財団の平和フェローというプログラムがあります。私はReach Out for World Peaceで、紛争解決だけの平和ではなく、様々なものに苦しんでいる人たちに向けてフェローが様々な活動をしていますので、ぜひ、そうしたところにも皆さんに手を差し伸べていただきたいと思います。

 5つの問いかけです。よければ、皆さんで自問してもらえばと思います。
 ,△覆燭呂匹Δ靴謄蹇璽織蝓璽ラブに入会されましたか?
 ▲蹇璽織蝓爾硫餔はどんな人ですか?
 あなたのクラブの代表的な活動はどんなものですか?
 い△覆燭砲箸辰謄蹇璽織蝓璽ラブはどんな存在ですか?
 イ△覆燭呂海譴らもロータリーを続けていこうと思っていますか?

 こうしたことを一人一人が考える例会の時間にしていただければ嬉しく思います。

 東京RCの皆さん、ますます活性化する中で、先輩方のいろいろな話を聞き、アイディアを交換し合って、次の100年に向けて、わが地区のリーダーをたくさん輩出されることを心より祈念をしております。


   ※本文は、嶋村ガバナ−のお話をクラブ会報委員が纏め、編集したものです。