卓話


ロータリー財団の概要と「未来の夢計画」新補助金制度

2010年11月10日(水)の例会の卓話をクラブ会報委員が纏めたものです。

第2580地区パストガバナー
地区ロータリー財団委員長
古宮誠一氏

A.ロータリー財団の概要
 ロータリー財団は,ロータリアンからの寄付金を原資として,ロータリーが果たすべき数々の人道的,教育的奉仕活動を行う組織です。その使命は,世界中の人々の健康状態を改善し,教育への支援を高め,貧困を救済することを通して,世界理解,親善,平和を達成できるようにすることにあります。

1.ロータリー財団の特徴
 ロータリー財団は,ロータリーの奉仕活動を実践して,人道的,教育的奉仕活動をバックアップしています。また,寄付金はすべて奉仕活動に使われています。寄付されたお金がどう利用されているかという,資金の流れも非常に明確で,いつでも検証が可能です。

2.ロータリー財団のプログラム
 ロータリー財団のプログラムは,教育的プログラム,人道的プログラム,ポリオプラスプログラムの三つのプログラムがあります。

 教育的プログラムは人材を養成することを目的としたプログラムで,ロータリー平和フェローシップ,グローバル補助金奨学金,新地区補助金奨学金,補助金プロジェクト,職業研修チーム応援プログラムなどかあります。

 人道的プログラムには,グローバル補助金プロジェクト,新地区補助金プロジェクトがあります。ポリオプラスプログラムは,ご存じのポリオ撲滅プログラムです。

3.ロータリー財団への寄付の内容
 ロータリー財団への寄付は大きく分けて,年次寄付,恒久基金への寄付,使途特定寄付の三つがあります。

 「年次寄付」は毎年「100ドル/人」をお願いしているもので,いろいろな奉仕活動の大きな源になっています。この基金は3年後には地区に戻す仕組みになっています。

 「恒久基金寄付」は,金額は問いませんが,その累計が1千ドルに達すれば,ベネファクターやポールハリスフェロー等の称号が贈られるものです。その寄付金そのものは使われずに,運用益のみがロータリー財団のプログラムに利用されます。

 「使途特定寄付」は,あらかじめ決められた用途にのみ利用される寄付で,ポリオ撲滅募金がこれに当たります。

 その他の寄付に「冠名寄付」があります。

高額の寄付について,寄付者のお名前を冠した寄付です。

4.ロータリー財団資金の流れ
 皆様からの寄付がどのような形で蓄えられて,活用されるかについて説明します。

 前項でも申しましたが,ポリオ撲滅募金は使途指定寄付に当たりますので,全額がポリオ撲滅事業に利用されます。

 恒久基金寄付は恒久基金に組み入れられ運用収益のみが財団の活動資金になります。

 年次寄付は,毎年の年次プログラム基金に組み入れられ,3年間運用された後,元本は財団活動資金となり,運用利益は財団の運営費となります。

 このようにして得られた財団活動資金は,国際財団活動資金(World Fund)と地区財団活動資金(District Designated Fund)に,半分ずつ分けられます。

 WFは,財団本部によって使用内容が決定される資金で,グローバル補助金や試験的なプログラムに利用されます。

 DDFは各地区のロータリー財団委員会が利用を決定できる資金で,グローバル補助金や新地区補助金に利用され,寄付という形でロータリー平和フェローやポリオ撲滅事業に利用されます。

5.ロータリー財団の2010−11年度の目標
 今年度の目標は次の四つでした。
 一つ,ポリオ撲滅を最優先にする。
 二つ,「未来の夢計画」を継続する。
 三つ,これまで以上に,年次寄付「毎年あなたも100ドルを」に注力する。
 四つ,恒久寄付を支援する。

 以上の目標を継続して,これからの活動資金を豊かにしておきたいと考えています。

B.未来の夢計画
 ロータリー財団は,2017年に創立100周年を迎えます。これを踏まえて,第二世紀に移行するロータリー財団を見直していこうという計画として「未来の夢計画」が策定され,2013−14年度から全面実施が決定しました。

1.未来の夢計画の実施計画
 未来の夢計画実施の計画には三つの柱があります。

 一つ,新補助金制度を導入し,DDFを「グローバル補助金」と「新地区補助金」の二つに分ける。

 二つ,6つの重点分野を専門とするNGO団体等と長期的共同関係を構築する。

 三つ,資金の支給方法を変更し,支給手続きの簡素化を図る。

2.未来の夢計画実施のパイロット地区
 新補助金制度の全面実施の前に,2010−11年度から世界の100地区をパイロット地区として,3年間,制度を試すことになりました。

 日本での関係6地区は次のとおりです。
 ・2580地区(東京北部,沖縄)
 ・2650地区(福井,京都,奈良,滋賀)
 ・2690地区(島根,鳥取,岡山)
 ・2760地区(愛知)
 ・2770地区(埼玉南部)
 ・2830地区(青森)

3.2580地区の財団活動資金(2010-11年度)  
 3年前の2007-08年度の年次寄付の合計が,405,992ドル(約3,650万円)あります。それに恒久基金の運用益62,243ドル(約560万円)を加えると,468,000ドル強になります。それを,WFとDDFの二つに分けると,地区財団活動費は,234,117ドル(約2,100万円)になります。

 他に,使途指定寄付などかありますが,3年前の年次寄付が,こういう流れで今年に使われますというわけです。

C.未来の夢計画での新補助金制度
 未来の夢計画での新補助金制度では,地区財団活動資金(DDF)を,さらに大きく次の2種類の補助金に分けて支給します。

 ・ロータリー財団グローバル補助金
 ・ロータリー財団新地区補助金
1.グローバル補助金
 グローバル補助金は,重点項目に該当するプロジェクトが支給の対象になり、それ以外には認められません。6つの重点項目の内容は次のとおりです。

・(善意と平和)に関連して
   一つ,平和と紛争防止・解決
・(教育)に関連して
   二つ,基本的教育と識字率向上
・(貧困の緩和)に関連して
   三つ,経済と地域社会の発展
・(健康)に関連して
   四つ,疾病予防と治療
   五つ,水と衛生設備
   六つ,母子の健康
 以上,四つの大分野での,6つの重点項目が指定されています。

 ただし,この重点分野は9年毎に見直されることになっています。

 2010-11年度のグローバル補助金支援先は次の4プログラムに決定しています。

・地区提案のグローバル補助金奨学生,川端雪乃さんをジョージタウン大学大学院へ派遣。
・東京北RC提案のタイ難民キャンプへの水資源プロジェクト。
・東京浅草RC提案のインドネシアでの癲癇の啓蒙・治療・研究プロジェクト。
・東京江戸川中央RC提案のインドにおける水インフラ設備支援プロジェクト。

2.新しい地域補助金制度
 地域補助金は地区の裁量で,支援プロジェクトを選定できます。DDFの最高50%までを補助金に充てることができます。現行の地域補助金は地域財団活動費の20%までの利用でしたので,その面でも充実したわけです。

 当地区では,地域補助金プロジェクト採用の基準を次のように定めました。

・旧国際親善奨学生の2010-11年度派遣合格者を新地域補助金対象者として優先する。
・人道的支援及び人道的側面のある教育的支援が明確なプロジェクトを追加支援する。
・ハンディキャップのあるプロジェクトを追加支援する。
・同一地域のプロジェクト支援は2件までとする。
・同一プロジェクトへの支援は連続した年度で行わない。

 2010-11年度新地域補助金の最終配分案は次のとおりです。

 派遣奨学生は3名。支援プロジェクトは10チームとなりました。

 以上「未来の夢計画の概要と新補助金制度」をご説明しました。どうかこれからも新しいブログラムにご積極的なご支援を賜りますよう,よろしくお願いいたします。