卓話


会長就任挨拶

2017年7月5日(水)

会長 森田富治郎君


 本年度会長を仰せつかりました森田富治郎です。
 私が東京RCに入会したのは1998年、故塚本亮一さんと廣井欽哉さんのご推薦によるものでした。前年の1997年に第一生命保険相互会社の社長に就任したのですが、この年、日本経済、特に金融・保険業界は歴史的とも言える大激動に見舞われました。証券会社や大手銀行の破綻、同時にアジア金融危機の勃発。生命保険業界ではこの年からの4年間で、在来生保20社中7社が破綻するという有様でした。これらの破綻処理への関わりと併せて、揺れ動く経済情勢に対する自社の防衛に追われる日が続きました。

 こういう状況の下ではロータリー活動もままならず、例会への出席も低レベルで推移しました。その後経済情勢の鎮静化とともに、それなりに余裕は生まれて来ましたが、これまでの19年間を通してみれば、必ずしも優良な会員であったとは言えません。その私に会長をという2014年度の加藤会長からのお話は、晴天の霹靂でした。私の事情もいろいろありましたが、結局「要請されたら断ってはいけない」という、ロータリーの掟に従うことになりました。お受けした以上は、改めてロータリアンの本分を見つめ直し、皆様のご期待に応えられるよう、会長の任務に全力で取り組んで参ります。

 当クラブの運営について、最も基本に置きたいと考える理念からお話ししたいと思います。申し上げるまでもなく、当クラブは米山梅吉氏の主導によって1920年に創立された、日本最初のロータリークラブです。以後、この時代に続く日本の激動の中で、日本のロータリー運動の先頭に立ち続けるという、重要な役割を担って来ました。このことの意味を改めて再確認すべき時代に来ていると私は思います。

 世界のロータリー運動は、1905年のポール・ハリスによる創設以来、社会状況による紆余曲折は経ながらも、基本的には成長発展を続けて来ました。しかしこの流れは、20世紀末あたりから少なくとも数量的には停滞に転じ始めた感があります。つまり、RI加入のロータリアンの数が、21世紀に入り減少を続けているということです。

 これはなぜなのか。一口で言えば、社会・経済の変化ということになると思いますが、事情は国それぞれだろうと思います。減少傾向は日本も例外ではありませんが、日本の場合かなりわかり易い要因が働いていると思います。端的に言って、少子化の進展です。1997年以来日本の生産年齢人口は減少を続けており、このままの傾向が続けば、今後数十年間減少が止まることはありません。これは日本経済に大きな影を落としており、結果として、日本全体の企業数も一貫して減少を続けています。これが特に地方におけるロータリークラブの組織と活動に影響を及ぼしつつあることは否定できないでしょう。

 こういった流れを受けて、世界のロータリー活動において運営の見直しが進むことになりました。具体的には、昨年のRI規定審議会において、組織運営の柔軟性と自主性を大幅に取り入れる改正が行われました。これをどう受け止めるべきか。一般論として、大きな環境変化に対して、ロータリークラブが存在を保持するために適応して行くことは、否定すべきものではないと考えます。

 しかし、一方で私たちは、ポール・ハリスや米山梅吉氏の志の核となった、職業倫理、奉仕の精神、寛容といった価値を支えにしてきたという厳然たる事実があります。そして東京ロータリークラブは、この原点を忠実に守り続け得る条件を依然として備えているし、守り続けるべき責務があると、私は考えます。そして、このことをクラブ運営の基本精神にしたいと考えるものです。

 しかしながら、このことは、当クラブが社会状況の変化と無関係に、わが道を行くということを意味する訳ではありません。現在東京の中心にあるクラブとして、会のステータスを維持するための条件に最も恵まれていることには間違いありませんが、これはあくまで相対的なものであり、この地域が日本の抱える人口問題や社会構造の変化と無縁ということはあり得ません。過去に日本の成長の原動力となった人口増即ち人口ボーナスが期待できないとすれば、新しい力を生み出すものは、人や企業のつながりを強めることに求めるしかないと思います。既に世の中はその方向に動いていると思いますが、ロータリークラブはその先頭に立って、そのことの意味を世に示す役割を担えるのではないかと思います。そもそもロータリーの原点はロータリーソングにある通り、「手に手つないで」なのです。今年の東京RCのテーマを「つなぐ、つながる」ということにしたいと思います。

 ロータリークラブは、常に活力を維持向上させなければなりません。その最も基本的な条件は、クラブの活動への会員の積極的な参加です。そして、その基礎的な要素として、例会出席の重視ということを強調したいと思います。職業人としての立場を基本に置くロータリアンとして、本業とロータリー活動の時間的相克は避けられないことですが、そこを乗り越える工夫や努力もまた、ロータリー活動の大切な要素だと思います。多くの人がここの緊張感を失うと、クラブの活力と体温の低下をもたらすことになると思います。

 体温と言えば、より重要な要素は、会員数の問題です。会員数の減少は必然的に組織の体温を低下させます。体温低下を来さないために、例会出席へのこだわりと会員増強へのご協力を皆さんに訴えたいと思います。

 東京RCの百周年、そして日本のロータリーの百周年まで、いよいよあと3年になりました。2014年度に百周年準備員会を立ち上げて進めてきた準備活動は、いよいよ実行段階に向かいます。新しいロータリーソングの募集も始まりました。

 輝かしい歴史の節目への、メインロードを進む役割を担わせていただく会長として、任務遂行に全力を挙げて取り組んで参ります。皆様のご支援、ご協力を心からお願い申し上げます。


幹事挨拶

2017年7月5日(水)

幹事 大岡 哲君


 森田新会長のもとで、本年度、幹事をつとめさせていただきます、大岡でございます。ひとこと、ご挨拶させていただきます。

 はじめに、先週まで1年間、幹事として精力的にご活躍くださいました、尾関さん、また、副幹事をご一緒させていただきました、堀さんには、心より「本当にご苦労さまでした」と感謝申し上げたいと思います。特に、尾関さんには、不慣れな私に対しまして、いろいろと貴重なご指導をいただきました。誠にありがとうございました。

 今年度は、副幹事を松岡さんと銭高さんにお願いしております。ご多忙にもかかわらず、快く引き受けてくださいました。幹事、副幹事の3人、役員の方々と力をあわせて、スムーズなロータリー運営に努めてまいりたいと思っております。何とぞ、よろしくお願いいたします。なお、松岡さんは来年度の幹事に、ご就任いただくことになっております。

 ところで、私は、2004年3月、東京RCに入会させていただきました。第78代会長、鈴木忠雄さん、また87代の幹事をつとめられた三國陽夫さんのご推薦でした。鈴木家とは3代にわたって懇意な関係にございまして、私の入会も鈴木忠雄さんの強いお勧めによるものでした。

 長年、大学で経済やビジネスというようなことを教えてきましたが、未だにロータリーの方は勉強不足でございます。幹事就任のご依頼を受けましても、身に余ることと大変困惑いたしました。しかし、これまで東京RCの皆様から多くのことを学ばせて頂きました。そうしたことへのお礼、恩返しの気持ちから、少しでもお役に立てればと、お引き受けさせて頂きました。微力ながら力を尽くしてまいりますので、皆様方のご支援ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 さて、森田会長のお話にございましたように、今年度の基本方針は、ロータリー精神の「原点へのこだわり」であります。年間のテーマは「つなぐ、つながる」と致します。人や企業が手を取り合う「つなぐ、つながる」社会のために、東京RCが率先してまいりたいと願うものです。そして例会への出席ということを大切に考えてまいります。例会出席こそ、ロータリー活動の原点であり、「つなぐ、つながる」ことの入り口であると考えるからであります。

 出席率はメークアップ後60%台という水準で推移していますが、時には60%を切ることもあります。ご多忙な会員が多いことは重々承知しておりますが、ロータリークラブは例会への出席をはっきりと義務づけている集まりです。なるべく多くの例会に出席していただけますよう、年度初めにあたり、あらためてお願い申しあげます。

 ご存じのとおり、ロータリーには「メークアップ制度」がございます。例会に欠席されましても、前後2週間、概ね一ヶ月の間に他のクラブの例会に出席されることで、東京RCの出席に数えられます。こうした制度の、より一層のご活用をお願いいたします。今一度、出席の励行ということに対する認識を新たにしていただければ幸いです。出席率の向上につきまして、皆様ご協力のほど重ねてお願い申しあげます。

 次に会員数の状況について申しあげます。先週、年度末の会員数を前年度比純増1名で329名の見込みとの報告がありました。しかしその後、予定していなかった退会の申し出があり、2016年度末会員数は、前年度末と変わらず、328名となりました。会員数は2013年の318名をボトムに漸増傾向にあります。今年度の会員増強目標は、昨年度と同様、純増2名とします。東京RCは自薦を受けつけておりませんので、会員の皆様から「東京RCに相応しい」ご友人の推薦をお願いいたします。

 純増目標というのは、退会者数とも関わります。皆様におかれては、やむを得ず退会なさることになった場合には、是非とも東京RCに相応しいご後輩、ご後任の方のご推薦をお願いいたします。この点も今年度、特に皆様にお含みいただきたいことであります。

 ロータリー人口の減少に対応して、近年、RIでは多くの制度変更が行なわれています。しかしそうした中には、かえってロータリー精神を弱め、その本来の精神から遠ざかるような面もあるのではないかと感じております。東京RCは、ロータリーの原点を大事にしてまいりました。今年度も運営の基本精神として「原点へのこだわり」ということを大切にし、先人から引き継いだ「東京RCらしさ」というものを維持し伝えていくことに、努力して参りたいと考えております。

 次に重要取り組み事項を申しあげます。まず「チャレンジ100委員会」の「東北すくすくプロジェクト」がございます。グローバル補助金プロジェクトの「気仙沼すくすくハウス」は、大いに成果を得ておりますが、今年度中に気仙沼市への円滑な移管を進めてまいります。

 さらに、創立100周年事業があげられます。記念のスローガンは「原点に立つと未来がみえる Participate!」です。今年度は2020年にむけて、昨年度までの企画段階から、準備段階にステップアップしてまいります。今月から新ロータリーソングの募集も開始します。応募資格は会員およびその家族、締切は来年9月の予定です。作詞、作曲の両方、または作詞のみ、作曲のみでも結構です。奮ってご応募くださいますようお願いいたします。

 なお、ロータリー財団への寄付活動は昨年度までのベースに加え、本年は平和センタープログラムへの特別寄付を行なう予定ですので申し添えます。皆様方の積極的なご協力を是非ともお願いいたします。

 ここで、今年度の行事予定をお知らせいたします。まず、クラブ行事としては、例年通り、3回の夜間家族会を予定しております。10月25日の東京RC97周年記念例会兼家族会、12月20日のクリスマス家族会、そして来年2月14日のRI創立113周年記念例会兼家族会であります。ご家族の皆様とご一緒に楽しく有意義な夕べを過ごしていただけますように努めたいと考えております。

 次に地区行事ですが、11月13日、新宿の京王プラザホテルでの中央分区IM、来年2月21日、同じく京王プラザホテルでの2580地区年次大会が予定されています。また、国際大会は、来年6月24日から27日までカナダのトロントで開催されます。これらの諸行事につきましても、多くの会員の皆様の積極的なご出席、ご参加をお願いいたします。

 親睦活動についてはご承知の通り、年代別の集まりがありますが、先月、昭和40年以降生まれの親睦会として、「無尽の会」が発足し、今年度より活動を開始します。会員数は32名、次世代を担う若手会員の連帯、親睦を深めて頂けるものとして期待しています。皆様から好評を得ております配偶者同伴での「誕生日会」は、今年度も2ヶ月に一回、開催いたします。長年続いております「ラウンドテーブル」も毎週開催されます。また、東京、大阪、京都の三都のロータリーで、毎年、合同の懇親会を京都にて開催しております。本年は10月30日の予定であります。

 また、趣味の会として、ゴルフ同好会、茶の湯を楽しむ会、以前は「空海」といっておりました観桜会、さらには写真同好会、囲碁同好会、音楽を楽しむ集い等がございます。こうした親睦や趣味の集まりにも積極的にご参加いただき、ロータリー活動をエンジョイし会員相互の親睦を深めていただければと思います。

 それでは最後になりますが、クラブの運営実務を、実質的に支えてくださる事務局の方々を紹介いたします。皆様、ご存じと思いますが、事務局長の加藤さん、そして滝澤さん、関根さんのお三方です。また、例会の受付などのお手伝いをいただきます田島悦子さん、田島真理さん、青木さん、永野さん、エレクトーン演奏の小林さん、同時通訳の佐々木さん、週報筆耕の工藤さん、写真撮影の猪又さん、さらには、この帝国ホテルの吉本さん、天野さんをはじめとしたスタッフの皆さんにも、これから1年間、いろいろとお世話になります。

 こうした多くの皆さんのお力もお借りして、この伝統ある東京RCの発展のために、微力ではございますが、努めて参りたいと思っておりますので、どうかよろしくお願い申しあげます。

 以上、簡単でございますがご挨拶とさせていただきます。有り難うございました。